1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

安倍元総理の軍拡に対する反論

Japan In-depth / 2022年5月25日 8時49分


写真)航空自衛隊に初号機として納入されたRQ-4Bグローバルホークブロック30。米空軍のマークをつけている。(2022年3月12日 青森・三沢基地)


出典)航空自衛隊三沢基地ホームページ


グローバルホークは海洋国家の我が国では役に立たない。だからオーストラリアはこの海洋型のトライトンを導入している。しかも我が国が導入したグローバルホークブロック30は旧式化して米空軍では退役する予定だ。我が国が導入する時点で既にブロック40が存在していたのに、わざわざ旧式を導入した。しかも導入時にはどの部隊が運用するかも決定しておらず「泥縄状態」であった。はじめに調達ありきが明白だ。


イージス・アショアもお手つきでSPY7レーダーを調達したが、迷走の結果計画撤回になったのは今更説明する必要もあるまい。


このような米国に貢ぐかのような高価な米国製兵器の導入で本来、自衛隊が必要な装備調達や維持整備予算、訓練費、需品調達などが圧迫された。


このために、第二次安倍政権、そしてそれ以降の政権は、上記のような米国製兵器以外の予算を手当するために、補正予算で、本予算で買えなかった装備や維持整備費、訓練費、施設建設などの予算に使ってきた。


補正予算は本来予算編成時に想定できなかった支出を手当するためのものであり、このような「お買い物」をしてはいけない。これは財政法に抵触しているはずだ。このような補正予算での安易な調達は財政規律を大きく歪める。そしてこのような補正予算を抜け道で使い、新聞などは「来年度防衛予算○兆円」と報じて、補正予算との一体化を報じないので国民は防衛費を過小に認識する。これは一種の世論操作だ。


安倍元首相らは国債を発行して防衛費GDP比2パーセントを実現しろと主張する。税収がないから借金で「軍拡」しろという話だ。


過去それをやって国家が崩壊したのが隣国のソ連である。また我が国も日華事変あたりから導入した臨時軍事特別会計の公債発行や借入金によって野放図な軍拡と戦争の結果、国土を焼け野原にし、紙幣や債権を紙クズにした「実績」がある。(グラフ1)



グラフ1 出典)財務省『防衛』2022年4月20日(P.9)


NATO諸国にしても中国にしても軍事費はGDPに比例して伸ばしており、決して身の丈を超えた「軍拡」を行っているわけではない。


欧州国は、新型コロナ及びウクライナ侵略以前において、NATOの2パーセント⽬標の発表(2014年)以降、国防⼒の強化を⾏いながら、財政の健全化を進め、財政余⼒を維持しており、ドイツやスウェーデンでは、国防費の増額に当たって、財源の⽅針も⽰し、歳出・歳⼊の両⾯で議論している。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください