1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「石原さんとの私的思い出10(完)」続:身捨つるほどの祖国はありや26

Japan In-depth / 2023年1月11日 23時6分

アルマーニの銀座タワーでの作品展だった。


「非業な太陽――痛ましき十代――」という短い文章のなかで、石原さんは「だから大学に入りニ十歳の誕生日を迎えた時の、ひそかないまいましさを今でも覚えている。結局俺は十代には何もなしとげることが出来はしなかったと・・・」とあった。


石原さんにとって、絵とはそれほどのものだったのだ。


9月26日に頂いた招待状に、9月30日までに返事を、とあり、共通の誕生日の9月30日に出席と書いて返事しているから、出席したのだろう。しかし、なにもおぼえていない。たぶん、石原さん本人がいなかったのか、いらしても、あまりにたくさんの人でお話もできなかったのか。作品は観ているのだろう。


会った記憶がないところをみると、行っていないのかもしれない。


いや、2008年10月27日にお礼の手紙をいただいているから、行って、観たにちがいない。「この今になって私の青春が蘇ることができたのは本当に幸せです。」とある。


私は、お別れの会でのアトリエを思い出す。少なくない数の若いころの絵も飾られていた。


こうして振り返ってみると、石原さんから見れば、どうして私が作品を書かないのか、不思議でならなかったのではなかろうか。


弁護士としての締め切りに追われた、という、なんとも愚劣な事情なのだろうか。


(完)


トップ写真:東京2016招致委員会のレセプションパーティーにて(2008年11月27日 東京・小笠原伯爵邸)出典:Photo by Junko Kimura/Getty Images


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください