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オスプレイは陸自から海自に移管すべき

Japan In-depth / 2023年2月1日 11時0分

だが調達現場が、小さくて安いヘリがいいと独断専行で調達を歪めたことにある。しかし現場の推すUH-60系ではペイロードが小さく、哨戒機のクルー全員を救助できる能力も、ヘリのエンジンやブレードを運搬する能力も無かった。これはUHXで大型ヘリに予算を食われたくないという航空隊の「反乱」であるといえよう。このため武居海幕長は60系編重を見直すように指導した。それが、特定の機種の採用を強要したと非難された。この騒動でUHXのプログラム自体が霧消した。


(参照:『海自ヘリ選定巡る下克上と内局 その1』


    https://japan-indepth.jp/?p=34774


   『海自ヘリ選定巡る下克上と内局 その2』


       https://japan-indepth.jp/?p=34784)


このUH-Xの代わりに陸自のオスプレイを転用すべきだ。実際に米海軍は、戦闘捜索救難、艦隊兵站支援、特殊作戦としてCMV-22B型を採用している。陸自のMV-22をCMV-22Bに換装して、海自が運用すべきだ。


オスプレイはランプドアを有しており、MCH-101ほどの搭載量はないものの、ヘリのエンジンやブレードなどは搭載できるだろう。また海面へのダウンウォッシュが大きいという点はあるものの、ストレッチャーやメディック装備を搭載した上で、哨戒機のクルー10名程度を救助することは可能だ。必要であれば島嶼防衛において、いずも級を拠点に陸自の水陸機動団や第一空挺団を輸送することもできる。


またこれに早期警戒レーダーを装備すれば艦隊の対空監視能力は飛躍的に向上する。どんなに水上艦のレーダー性能が向上しても地球は丸いので水平線を見越して探知はできない。このため、レーダーの索敵範囲が狭くレーダーの死角からの攻撃、特に低空からの攻撃機や巡航ミサイルなどからの奇襲攻撃を受けやすい。防御に対する対処時間も局限される。米海軍では空母搭載の早期警戒機としてE-2Dを運用しており、空自でもE-2Dが採用されているがカタパルトを持たないいずも級では運用できない。


 


(参照:


『軽空母の能力を最大にする為には~マンガ「空母いぶき」のリアリティ その2~』


http://japan-indepth.jp/?p=23242)


英海軍は空母「クイーン・エリザベス」に、タレス社の早期警戒システム「CERBERUS」を採用した。これは英海軍が運用するAW101「マーリン」HM.2ヘリコプターに搭載するもので、ロールオン・ロールオフタイプがあり、汎用ヘリを利用することができる。海自の運用している掃海・輸送ヘリ、MCH-101はこの派生型運用が可能だ。しかしオスプレイにはシステムが大きすぎて搭載が難しいだろう。


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