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オスプレイは陸自から海自に移管すべき

Japan In-depth / 2023年2月1日 11時0分

だがこの選定で漏れたロッキード・マーチンUKが開発した、イスラエルのIAIエルタ製AESAレーダー「EL/M-2052」 を搭載したセンサーポッドを搭載すれば、オスプレイを早期警戒機として使用できる。オスプレイはヘリより遥かに長い航続距離を有しているので長時間耐空が可能である。同じシステムを無人機に搭載して併用するということもできるだろう。


いずも級は限定的とはいえF-35B戦闘機の運用を可能とするために改修を受けている。F-35Bのセンサーと情報処理能力は優秀であり、限定的には早期警戒にも使用できる。これと早期警戒化したオスプレイを組み合わせれば護衛艦隊に強い艦隊防御力を与えることが可能になる。


また特殊作戦用にも使用すべきだ。海自には特殊部隊として特別警備隊が存在し、2機のMCH-101は彼らのために仕様を変えている。また陸自では特殊作戦群が存在しており、彼らの輸送のため第一ヘリ団の第102飛行隊のUH-60JAを特殊作戦用に換装している。だがこれらでは特殊部隊の兵力投射用としては質量的に十分ではない。


他国では特殊部隊用に大型ヘリCH-47や固定翼のC-130などをベースにした機体を運用しているが、我が国にはそのような装備がない。更に申せば他国では水上艦艇や潜水艦も特殊部隊運用のために使用しているが我が国ではこれまた存在しない。


特殊部隊の兵力投射能力の欠如は大きな問題だ。本来島嶼防衛では特殊部隊はキーとなる存在だ。その特殊部隊を密かに侵入させる輸送手段を自衛隊はほぼ持っていない。オスプレイならばヘリより早く展開し、航続距離も長い。またUH-60に比べれば搭載量も大きい。特殊部隊用のC-130やCH-47をそれぞれ3~4機揃えるよりオスプレイ4機を装備した方が費用的にも安い。無論C-130やCH-47ほどの搭載量はないが、現状よりも遥かにましである。


陸自のMV-22は海兵隊用モデルで、特殊作戦には向いていない。対して特殊部隊用の機体は夜間を低空で飛び、自己防御システムも充実させるなどしている。特殊作戦にオスプレイを使用するならばCMV-22B、あるいは米空軍の特殊部隊用のCV-22に換装する必要がある。特殊作戦用に4機あれば1機を整備に出しても、2機を作戦用、1機は故障に備えたスペア、常に2機の作戦用機体が用意できる。特殊部隊用機の運用は陸自の第一ヘリ団で行ってもいいだろう。自衛隊の統合運用の観点からも問題はあるまい。残りの13機は補機、訓練用を含めて2隻のいずも級で運用すればよい。


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