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マルコス政権、米比同盟重視に回帰

Japan In-depth / 2023年3月8日 11時0分

マルコス政権、米比同盟重視に回帰




宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)





宮家邦彦の外交・安保カレンダー 2023#10





2023年3月6-12日





【まとめ】





・今回、フィリピン出張で、米比関係が劇的に改善したことを実感。





・マルコス政権は米比同盟を重視する従来の外交政策に明確に回帰している。





・2月、米オースティン国防長官、米比防衛協力強化協定に基づく米軍活動拠点追加を発表。





 





先週は超駆け足でマレーシアとフィリピンに出張してきた。珍しいことに外務省からは、「講師派遣」事業の一環で両国に出張しFOIP推進等をテーマに現地シンクタンク・大学等で講演するだけでなく現地メディアのインタビューも受けよ、とのご下命があったのだ。体力的には限界に近かったが、同時に得るものは多かった。





例えば、今回久し振りでマニラに戻って痛感したのは、米比関係が劇的に改善したこと、及び、ごく数年前までなら夢でしかなかった、日米比三か国による安全保障協力というアイデアが具体化しつつあることだ。へーーっ、1991年の在比米軍撤退を知る者にとっては、文字通り、隔世の感がある。





1991年の在比米軍撤退が南シナ海に「力の空白」をもたらし、人民解放軍の活動を活発化させたことは間違いない。だが、南シナ海に「力の空白」が生じたのは1991年が初めてではないことも、今回現地に来てようやく実感できた。筆者の計算では、第二次大戦以降既に6回も「力の空白」が生じているようだ。





中国は南シナ海で戦略的な「力の空白」 が発生する度に、同海域への海洋進出を、段階的かつ慎重ながらも、確実に実施してきた。流石のフィリピンも漸く「目覚めた」のだろうか。昨年6月に発足したマルコス政権は、米比同盟を重視する従来の外交政策に明確に回帰しているようだ。





昨年9月のNYでの米比首脳会談、11月のハリス副大統領来比、本年2月2日のオースティン国防長官来比と最近の米国はフィリピン重視が際立っている。米国防長官は米比防衛協力強化協定(EDCA)に基づく米軍の活動拠点追加を発表した。フィリピンについては今週のJapanTimesにコラムを書いたので、ご一読願いたい。





一方、マレーシア訪問も久し振りだった。これまで何度か訪れたが、どれも総理訪問同行ばかりで、じっくりクアラルンプールの街を見る機会は皆無。その意味でも今次訪問は有意義だった。例えば、マレーシアの非同盟外交は事前に勉強してきたつもりだったが、実際マレーシアの知識人と話すと、そんな単純な話ではないらしい。





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