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「世界から白内障による失明を無くす」アショカフェロー デビッド・グリーン氏

Japan In-depth / 2023年8月15日 23時0分

グリーン氏の活動は世界中に広がっている。中国、インド、ネパール、エジプト、タンザニア、ナイジェリア、マラウイ、ケニア、バングラデシュ、ベトナム、メキシコ、グアテマラで、眼科病院設立のほか、眼科医療プログラムやトレーニングセンターの開発を行っている。


無料が最低価格となる3段階的価格設定を手術費用に適用することにより、病院には35〜40%の利益をもたらす財政的な独立経営を可能にした。これまでに4000万人がAurolab社のレンズを埋め込む無料価格手術で視力を回復している。


グリーン氏は、アショカ、ドイツ銀行、国際失明予防協会の共同で、1,500万ドルの社会投資ファンド「アイ・ファンド」を設立。また、2004年から2015年の11年に渡り、医療普及の仕事と並行してアショカのグローバルのリーダーの一人を務めた。


今回Japan In-depthは、日本に仕事で立ち寄ったグリーン氏にインタビューを行った。



写真)デビッド・グリーン氏 2023年7月18日 東京・中央区


ⓒJapan In-depth編集部


安倍:あなたがソーシャルアントレプレナーとして活動する動機はどういうものですか?


グリーン氏:私は、いろんな国をたくさん旅してきました。そして、人々がどれだけ貧しいかを見てきました。貧富の差も大きく、富の格差があります。私はさまざまなグループと仕事をしてきましたが、低所得者や貧困層の声を私が代弁していることを常に心に留めています。それは単なる思いやりや利他主義ではなく、私の方法なのです。それは、富がごく少数の人々の手に集中するという、世界の力に対抗する方法なのです。


私の「方法」とは、所得格差の是正に直接介入するのではなく、これまで金持ち国の人々にしか手に入らなかった医療製品やサービスを貧困層に届けるという具体的な「方法」です。どうすれば、先進国レベルの価格を大幅に下げることができるかを考え、その具体的な解決方法を一つずつ実行して行ったら、その結果、競合他社を超えたのです。ある意味、利他主義と絶対に負けたくないという持ち前の競争心の組み合わせなのです。


安倍:その競争心の原動力はいつ培われたのですか?


グリーン氏:私の原動力のルーツはレスリングをしていたころにあると思います。私は中学生のときレスリングをしていて、それはとても競争の激しいスポーツでした。私の競争心はレスリングで培われたと思います。私も67歳になり、昔のレスリングのコーチに連絡を取りました。戻ったら会いに行くつもりです。


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