1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「世界から白内障による失明を無くす」アショカフェロー デビッド・グリーン氏

Japan In-depth / 2023年8月15日 23時0分

また、私は、日本の某大手消費財メーカーと仕事をしていて、彼らの製品を南アジアで販売する市場づくりを手伝っています。そして、彼らが市場開拓と並行してインドで慈善活動を始めることのアドバイスもしています。


私はこれまで白内障について多くのことをしてきました。昨年からは、目の角膜の破損による失明に焦点を当てています。KeraLink Internationalという角膜破損に起因する失明の安価な解決法に特化した非営利組織のCEOという任務が加わりました。KeraLinkは、角膜移植のためのアイバンクを数多く設立したアメリカの非営利団体です。彼らは米国の市場はすでに十分なサービスが提供されていると感じたので、アイバンクのネットワークを売却しました。そして売却で得たお金で、中低所得国の貧しい国々の角膜破損による失明に取り組んでいるのです。私は最初コンサルタントとして彼らと仕事をしました。


そして昨年から、角膜失明症に対処する斬新な方法は何かを検討するグループを運営しています。角膜移植をしなくても済むようにね。角膜失明の主な原因である細菌や真菌の感染をどう防ぐか。そして、角膜の前段階、つまり病気の部分を取り除き、角膜を再生させる材料をつけて、再び健康な角膜にするのです。私が現在取り組んでいるのは、日本のパートナー(主に産業界)を巻き込んで、角膜疾患への世界的な取り組みへの支援を呼びかけたいと考えています。



写真)アラビンド眼科病院での手術 昨年は16の眼科病院で64万件の手術と処置を行い、500万人以上の患者を診察した。


Surgery at Aravind Eye Hospital. Last year they performed 640,000 surgeries and procedures in 16 eye hospitals and saw over 5 million patients.


安倍:緑内障の予防についてはどのような活動をされていますか?


グリーン氏:日本の緑内障は正常眼圧で発症することがあるから、本当に難しい。非常に珍しい緑内障で、発見しにくいのです。しかも、日本人特有のものです。


ジョンホプキンス大学の同僚が、非常に興味深い緑内障ステント(眼内ドレーン)を開発したのですが、それは薬剤溶出性緑内障ステントで、眼圧を減少させます。


緑内障は、治療が最も難しい眼病のひとつだと思います。白内障は他の病気と同じように視力を回復させることができますが、緑内障は進行を止めるだけだからです。緑内障の早期発見のためにできることはたくさんあると思いますし、手術をしなければならなくなる前に、内科的治療を始めることができます。しかし、緑内障の早期発見のための良い手段はあまりありません。それが問題なのです。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください