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ボストン・ウェルネス通信その1:薬で痩せるのはずるい!?

Japan In-depth / 2023年12月29日 7時0分

● 肥満は治療すべき病気





2023年11月28日のニューヨーク大学グロスマン医科大学の医師らの米医師会雑誌の報告(6)によると、肥満は、2型糖尿病、高血圧、心血管疾患、睡眠障害、変形性関節症、早期死亡を高めます。肥満の人は、5%~10%の減量で、高血圧の収縮期血圧が約3mmHg改善し、2型糖尿病のヘモグロビンA1cが0.6%~1%低下する可能性があります。





また、2013 年に、米国医師会は肥満を慢性疾患と認めました。





それでも多くの人が、肥満を病気として認識せずに、「自分の責任」と感じています。ニューヨーク・タイムズ(2023年1月19日)(7)に、ジャーナリストのルル・ガルシア・ナバロさんは、ハーバード大学医学部教授でマサチューセッツ総合病院肥満医学の専門家ファティマ・コディ・スタンフォード博士にインタビューをしています。





ガルシア・ナバロさんは、思春期から肥満に悩み、あらゆる減量法を試したといいます。そして、「体の大きな人なら誰でも言うように、太っていることに多くの恥と罪悪感があります。 ほとんどの人はそれを意志力やモチベーションの問題だと考えていますが、私もそうでした」「セマグルチドを利用してから、75ポンド(約34キロ)減量し、人生が変わりました。私の食べ物との関係は完全に変ったのです」「ただし、これらの薬が普及するにつれ、誰が利用すべきかについて激しい文化的論争が起こっています」「また、減量のためにオゼンピックを服用している人々が非難されています」と語ります。





コディ・スタンフォード博士は「残念なことに、私たちは肥満が病気であることを認識していないため、肥満の人は自分で引き起こしたのだという思い込みをもっています。しかし、それは誤りです」「私たちは高血圧患者の治療に決して躊躇しません。 私たちは、糖尿病や高コレステロールの患者の治療に決して躊躇しません。 ところが肥満に関して言えば、治療法を持ち出すと、突然、これは悪いことだと言い出すのです。なぜ他の病気にとって悪いことではなかったのでしょうか? ここに私たちの偏見があるのです」と説明します。





●肥満治療薬の「恥辱」という副作用





さらに、ニューヨーク・タイムズ(2023年6月14日)(8)に、14 歳で最初のダイエットに取り組んだアイリーン・イソタロさん(66 歳)は、「その後、次から次へとダイエットを試した」「食べたい衝動に駆られる」「食べ物が欲しくなるのは、まるでパニックのような感じです」「精神的な恥ずかしさは深刻でした」と語ります。イソタロさんは、ミシガン大学の体重管理クリニックに相談し、ウゴービ を処方された後、50ポンド(約23キロ)減量しました。





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