激変するグローバルパワーバランスPart2「どうなるアメリカ!?」Japan In-depth創刊10周年記念対談 ジャーナリスト古森義久
Japan In-depth / 2024年1月7日 13時18分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
【まとめ】
・トランプ元大統領を支持する人の中には、無条件に支持するのではなく、彼が体現するような価値観を有している人が多くいる。
・米民主党と共和党の間で、日米同盟を堅持するという部分に変わりはない。
・日本独自で中国の力を抑える方法を考えなければいけない。
Japan In-depth創刊10周年記念の動画配信。ジャーナリスト古森義久氏との対談Part2は「どうなるアメリカ!?」として、日米関係に焦点を当てた。
・米大統領選の争点ー違法入国者問題
安倍: 日米関係は日本の安全保障の根幹であり、避けては通れないものです。近々行われる米大統領選ですが、主な争点は移民問題と外交問題です。外交問題はウクライナ紛争や中東紛争、台湾の問題などですね。このような米の内憂外患が外交に影響を与えると言われていますが、その点どのようにお考えですか?
古森: 一般市民にとって外交と内政なら、まずは内政優先です。また、LGBT問題に象徴されるような、社会規範に直結する教育も大きな課題です。
オバマ政権時代には、公立中学校でお手洗いを男女別にしないという大統領令が出されましたが、これは大きな反感を買いました。その1つの理由は、リベラル派(民主党)がアメリカ全体の社会規範を左寄りにしていたために、左右の対立が先鋭化していたからです。
古森: 1100万人の違法入国者がやって来たことを踏まえ、トランプ元大統領はメキシコの壁を建設しました。しかしバイデン大統領はそれを中止し、全移民を受け入れる方針を立てました。結果、ここ3年で1000万人が入国し、北部に移動しています。
安倍: この間テレビでシカゴの映像を見ましたが、街の中に沢山のテントがあって、違法入国者が寝泊まりしていたのにはびっくりしました。
古森: そうですね。アメリカではオバマ政権時代、「サンクチュアリ」を宣言した地域は、外国人に対して取り締まりをしないという風習が広がりました。違法か合法か問い詰めてはならないということですね。それに対し、トランプ元大統領が抵抗する構図になっています。現在でも、ニューヨークやシカゴなど民主党が強い地域はサンクチュアリーシティーですね。
これは物凄く大きな選挙課題です。バイデン氏は入国者政策に失敗しました。今度はやはり壁を建てると言いましたね。
安倍:既に決まったことだから自分には変えられないとか言ってましたが。
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