メディアが報じない政策を語る!Part2「ライドシェア」Japan In-depth創刊10周年記念対談 元環境大臣小泉進次郎衆議院議員
Japan In-depth / 2024年1月22日 14時30分
しかしそれも、三浦市のように地域のつながりが非常に強い地域だから、「悪いけど、今日うちまで送っていってくれよ、場所分かっているだろう?」というようなやり取りがありえるのです。東京でそんなことはできっこないじゃないですか。19時以降タクシーがない、という話をきっかけにいろんな方の話を聞くうちに、ライドシェアも必要だけれども、そもそもタクシーがどうしてこんなに足りないのかということになりました。
タクシー会社の人の話を聞いたら、実は「タクシー運転手になるには二種免許だけじゃダメなんだ」そうです。「地理に詳しくないと。地理試験で80点取って受からないとハンドルを握れないんだよ。しかもそれは全国あまねくやっている試験でなくて、大都市だけのテスト、ごく一部なんだよ」と。
ごく一部というのは、東京と大阪と、神奈川県の中だと川崎、横浜、横須賀、三浦。そして、三浦市のタクシードライバーさんも横須賀、横浜、川崎の地理に詳しくないと地理試験に合格できないのです。それっておかしくないですか。実際採用で来てくれた人が、地理試験に合格せずにいて、二種免許は持っているのにハンドル握れずじまいでいるのです。こんなにタクシーがないのに、夜の7時以降ないと言っているのに。おかしいでしょう。
今はもうスマホで、「運転手さん、すみませんけど、こちらに行ってくれませんか?」という風に、僕らお客さんが運転手さんに、行ってほしい所をナビすることがありますよね。それで良くないですか?カーナビもあるでしょう。それでも紙の地理試験をやっていたんですよ。なので、「まずはそこを変えませんか?」と。
そこで、「地理試験を廃止してくれ」と国交省に言いに行こう、ということになりまして、私と神奈川県のタクシー協会の会長さんと、日本のタクシーハイヤー連合会会長である日本交通社長の川鍋さんと一緒に国交大臣のところに行き、地理試験の廃止要望をして、ついに今月の(注:収録は2023年12月)政府の発表予定では、地理試験の廃止という方向になる予定です。これもタクシー業界が長年望んできたけれど、実は政治や行政に気を使って口に出してこなかったのです。
安倍: 私も仕事上急いでいる時にタクシーに乗ることがあります。ただ、ドライバーが全然道を知らないので、思わず言っちゃうんですよね、「地理試験に受かったんですよね?」と。
小泉: いや、まず、安倍さんが「地理試験受かったのでしょ?」っていうこと自体が普通の人じゃないと思いますよ(笑)。僕も地理試験のことを運転手さんに聞くようになってから、「すみませんがお客さん、なんで地理試験知ってるんですか?」と言われるようになったくらいですから。でも、本当に新しく採用された方などは(地理が)わからないですよね。
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