1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か

Japan In-depth / 2024年6月9日 19時0分

 このように防衛省や自衛隊が「相手(敵)に手の内をさらさない」と事実を隠蔽していればP-1のようにいつまでも稼働率が上がらない装備に、延々と税金を注ぎ込み、有事には低い稼働率で戦うことになるだろう。そのときになって国民は「騙されていた」と気がつくのだ。果たしてどちらが民主国家として健全で、有事に備えているといえようか。


装備調達は企業でいえば設備投資だ。例えば現在稼働している工場のリプレイスで新工場を建設するのに、その工場の建設がいつ終わっていつから稼働するのか、例えば競合他社は5年で稼働させているのに0年掛けて稼働させるのかもわからない。そして総予算も分からない。事実上計画はないのに役員会で予算が通り、株主が納得するだろうか。これが防衛ならば役員会は国会、株主は納税者である。


 


防衛省、自衛隊は強大な軍事力を持ち、巨額な予算を使う官庁である。しかも現在は5年間でそれまでの約2倍の防衛費を使うことになっている。そうであれば防衛費の使い道や、組織統制に関してより情報公開をおこない、透明性を確保して納税者に説明責任を果たすべきだ。少なくとも同盟国の米国並に行うべきだろう。


 


あたかも納税者を「敵」であるかのように情報と不都合な事実を隠蔽するのであればかつての帝国陸海軍と同じである。その陸海軍がどのように無軌道に組織を膨張させて予算を貪り、しまいには勝てる見込みのない戦争を始め、国土を焦土に化して敗北したことを防衛省や自衛隊関係者は知らないわけではあるまい。


 


トップ写真:防衛省正門


出典:Junko Kimura/Getty Images


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください