地域連携および環境取り組み発信拠点「TENOHA蓼科」とは
Japan In-depth / 2024年8月14日 23時38分
安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)
【まとめ】
・「東急リゾートタウン蓼科」内に地域共生施設「TENOHA蓼科」がオープン。
・地域コミュニティの創出、地域経済の活性化、地域課題の解決を目指す。
・同施設を核に、生物多様性も守りながら、茅野市「蓼科」のブランディングや人口創出などを目指す。
昭和世代なら知っているだろう。男性2人のデュエットグループ「狩人」の代表曲「あずさ2号」。その特急列車「あずさ」(JR東日本)に新宿駅から2時間ほど揺られると茅野駅(長野県)に着く。茅野市は同じ長野県にあって、軽井沢町や白馬村などに比べ、若干知名度で負けるが、八ヶ岳連峰の西側の裾野に広がる高原にあり、自然豊かなまちだ。
その茅野市にあって、北に蓼科山、東に八ヶ岳を望む自然豊かな山岳高原リゾート地が「蓼科」。避暑地としても昔から、多くの文人・著名人から愛されてきた。
茅野駅から車を北に30分ほどはしらせると、「東急リゾートタウン蓼科」(以下、リゾートタウン)に着く。東京ドーム142個分、約200万坪もの広大な敷地に、ゴルフコースをはじめ、スキー場、テニスコート、別荘、ホテル、温泉スパ、レストランなどの施設が整う通年型の複合リゾートだ。
▲図 出典:東急リゾートタウン蓼科
その歴史は古く、46年前1978年4月の別荘販売開始を皮切りに、ゴルフコース(18ホール、パブリック制)やテニスコート(30面)などのスポーツ施設を開設、1981年7月にホテルを竣工、1982年12月にはスキー場を開設して、通年型の複合リゾートとして整備された。
実は筆者がここを訪れるのは初めて。実際に中に入ってみるとその広さに驚く。様々な施設が点在しているのだが、うっそうとしたカラマツの森に囲まれ、とても歩いてまわれるものではない。移動には、循環シャトルバスか、AI乗合オンデマンド交通「東急のらざあ」(長野の方言で「乗ろうか」という意味の「乗るざあ」をもじったもの)を利用する。
▲写真 東急リゾートタウン蓼科 出典:東急不動産株式会社
そのリゾートタウンの中に、地域との共生を目指す拠点ができたというので見てきた。
■ 地域共生施設「TENOHA蓼科」とは
実は東急不動産が全国で展開する地域共生施設「TENOHA」を取材するのは初めてではない。「TENOHA(テノハ)」というネーミングは、“手のひら”と“葉”の造語として生まれた。施設を木、新しいライフスタイ ルを葉として、ものを創り出す手と手が、重なり合う葉のように広がり、新しい時代に向けて人やモノ・サービスが育っていく場所であることを表しているという。
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