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フリーランスの記者は害悪で記者クラブこそが正しいのか

Japan In-depth / 2025年2月1日 23時0分

繰り返すが、記者クラブは一民間任意団体にすぎない。その一民間任意団体が、役所と結託して他の報道機関やフリーランスをなんの法的な根拠もなく排除している。率直に申し上げて記者クラブは戦前から軍部と一体化して戦争を煽った大政翼賛会と大同小異の団体である。日本の報道透明性が低いと海外から批判されるのは記者クラブの閉鎖性と、当局との癒着にある。





特に問題なのが警察、検察、裁判所と記者クラブの癒着である。記者クラブはこれらの役所と対立するような記事を基本的に書かない。それは後で意趣返しを受けるからだ。だから警察や検察の裏金問題などは追求しない。その代わり癒着することで情報をリークしてもらう。





2021年に黒川弘務・元東京高検検事長は在職中に知人の新聞記者ら3人と賭けマージャンをしたとして、東京簡裁から賭博罪で罰金20万円の略式命令を受けた。取材対象、しかも不法行為を取り締まる検察とその担当記者クラブの記者があろうことか賭け麻雀をやっていたのだ。これが癒着ではなくてなんなのだ。





記者クラブメディアはこれらの当局からのリークを検証しないで報道する。これが冤罪の温床となっている。メディアが容疑者=犯人と決めつけて報道することによって当局を援護するのだ。例えば経済評論家の植草甚一氏は2004年に品川駅のエスカレーターで女子高生のスカートの中を手鏡で覗こうとしたとして逮捕されが、本件とは関係がない自家用車から女子高生の制服がでてきたなど報道された。この情報を知りうるのは捜査当局だけだったはずだ。これは個人の性癖であり、この暴露はプライバシーの侵害であり、事件とは関係ない話だ。それを面白おかしく報道されたが人権侵害だ。





また1994年長野県松本市でオウム真理教により引き起こされたテロ事件で、長野県警は通報者が犯人と決めつけ、記者クラブメディアは検証も裏付けも取らずに通報者をあたかも犯人のごとく報道した。記者クラブメディアはまるで江戸時代の同心の手下の岡っ引きのような機能を果たしている。





このようなメディアリンチを恐れて無実の被疑者が有罪を認めることは少なくない。我が国では年単位で容疑者を収監できる悪名高い「代用監獄」が公然と認められており、同様に自白の強要なども行われている。このため冤罪の発生率は極めて多いのではないか。





 古い話で恐縮だが2005年に発生した福知山線事故のJR西日本の記者クラブ、「青灯(せいとう)クラブ」記者会見において、「遺族の前で泣いたようなふりをして、心の中でべろ出しとるんやろ」、「あんたらみんなクビや」と品性下劣な発言をしていた記者クラブ会員メディアの記者がいた。これが「『記者会見で罵声』を浴びせた『ヒゲの傲慢記者』の社名」という記事が週刊新潮5月19日号に掲載されており、その記者の写真も公表された。この記者は読売新聞大阪本社社会部の遊軍のT記者、とイニシャルで書かれていた。





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