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米ムーディーズ、イスラエルの格付けを「A2」に引き下げ(イスラエル、米国、パレスチナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年2月13日 13時0分

米国の格付け会社ムーディーズは2月9日、イスラエルのソブリン債の信用格付けを「A1」から「A2」に引き下げた。ムーディーズは1995年からイスラエルのソブリン債の格付けを行っているが、引き下げは今回が初めてとなる。

ムーディーズは格付けを「A2」に引き下げた主な要因として、「進行中のハマスとの軍事衝突、その余波、より広範な影響が、イスラエルの政治的リスクを著しく高め、行政・立法機関と財政力を当面弱体化させる」と判断した。

ムーディーズはまた、格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた。「A2」の格付けについて「下振れリスクが残っている」とし、「特に、イスラエル北部でヒズボラが関与するエスカレーションのリスクが残っており、現在想定しているベースラインシナリオよりもはるかに経済に悪影響を及ぼす可能性がある」とした。

ムーディーズの格付け引き下げ決定を受けて、イスラエル中央銀行のアミール・ヤロン総裁は2月11日、「イスラエル経済に対する市場と格付け会社の信頼を強化するためには、政府と(イスラエルの国会に相当する)クネセトが(ムーディーズの)報告書で指摘された経済問題に対処するための行動を起こすことが重要だ」と述べた。

イスラエル現地紙「カルカリスト」(2月9日)は、ムーディーズの決定がイスラエル経済にもたらす影響として、(1)金利上昇による国家の資金調達コストの上昇、(2)資金調達の難易度の上昇、(3)消費者の信頼が損なわれることによる投資家の誘致が困難になること、(4)安全保障、政治、社会、金融面での不安定さを反映したイスラエルの評判の低下、の4点を挙げた。

一方、イスラエルのメイタブ・インベストメント・ハウスのチーフ・エコノミストのアレックス・ザベジンスキー氏は、「A2」への引き下げはイスラエルの通貨シェケルに大幅な下落をもたらすことはないだろうと指摘した(イスラエル現地紙「グローブス」2024年2月12日)。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(アンナ・ジュコブ、中溝丘)

(イスラエル、米国、パレスチナ)

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