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中国とアフリカの学者らが共同で声明を発表(アフリカ、中国、タンザニア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月28日 0時20分

第13回「中国アフリカ・シンクタンク・フォーラム」が2024年3月8日、タンザニアの経済都市ダルエスサラームで開催され、中国および50のアフリカ諸国から政府関係者、外交使節、学者、起業家など300人以上が参加した。フォーラムでは、中国およびアフリカの学者ら約100人が共同で「国際開発協力の深化に関する中国・アフリカ・シンクタンク・コンセンサス」を発表した。

「アフリカ・中国ダルエスサラーム合意」とも呼ばれるこの声明は、国際社会に対し、相互理解、互恵的発展、連帯性、開放性、共同繁栄の原則に基づく国民本位の開発モデルを訴えるとともに、衝突ではなく対話を強化し、各国の国情、民族の文化的・歴史的側面に則した近代化を実現するべきだと強調した。

中国外交部の王文斌報道官は3月11日の記者会見で、この声明は中国とアフリカの学術界の英知を集めたものと賛同を表明した上で、中国、アフリカを含む「グローバル・サウス」諸国は、グローバル化する経済において、より強靭(きょうじん)なサプライチェーンの確立を通して、産業の高度化、産業構造の改善を促すべきとし、「グローバル・サウス」との関連性を強調した。また、王報道官は、2024年は中国・アフリカの協力において重要な年になると述べ、貿易・投資の自由化と円滑化、国際金融システムの改革を推進することにより、国際社会における開発途上国の発言力を拡大し、協力関係を新たなフェーズに引き上げたいと、今後の展望を示した。

また、陳明健・在タンザニア中国大使はフォーラムにおけるスピーチで、「中国・アフリカ間の協力は、南南協力を推し進めるだけでなく、発展途上国がグループとして台頭し、国際社会でより均衡のとれたパワーバランスを構築する上で重要な役割を持つ」と述べ、「グローバル・サウス」との連帯を強調した。

このフォーラムは、「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」の枠組みのもと、その重要なサブフォーラムの1つとして、各分野における学術的交流、知識の提供を行うもので、上述の声明の発表のほか、今秋、中国で開催予定のFOCAC第9回閣僚級会議に向け、工業化、農業近代化、人材育成などの分野における戦略的イニシアティブやその実践などについても議論が行われた。

(藤本海香子)

(アフリカ、中国、タンザニア)

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