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米フロリダ半導体研究所、産学官が集うフロリダ半導体ウイーク2024開催(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年2月15日 0時0分

米国のフロリダ半導体研究所(FSI)は279日、フロリダ大学工学部のマラコウスキーホールでフロリダ半導体ウーク2024を開催した。半導体大手のエヌビディアやインテル、シノプシスのほか、フロリダ大学やセントラルフロリダ大学、カリフォルニア大学デービス校、ベルギーの半導体研究機関imec、フロリダ州商務省など、半導体産業に関連する産学官が集まり、最新技術の動向や労働力開発の取り組みなどを発表した。

写真 会場のマラコウスキーホール(ジェトロ撮影)

会場のマラコウスキーホール(ジェトロ撮影)

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

FSIは、同州全体の半導体産業の発展に向けた調整拠点として202310月に設立された(2023年10月18日記事参照)。同年11月にはフロリダ州半導体イニシアチブを開催し、半導体分野の労働力ニーズに関するワークショップなどを行った(2023年11月24日記事参照)。今回のフロリダ半導体ウイーク2024は、FSI設立後2回目のイベントだ。

イベント初日はデジタルツイン(注1)とバーチャルファブ(注2)をテーマに、エヌビディア、インテル、シーメンスなどが講演を行った。2日目は次世代人工知能(AI)ハードウエアと、半導体エコシステムに関する2つのセッションが行われた。3日目は先端パッケージング、ヘテロジニアス・インテグレーション(注3)をテーマに最新の技術動向に関する発表が行われた。

半導体エコシステムのセッションでは、フロリダ州オセオラ郡ネオシティーの非営利団体BRIDGのジョン・アルゲアー最高技術責任者(CTO)兼暫定代表がネオシティーの取り組みを紹介し、連邦政府やフロリダ州の助成金事業の進捗などを報告した。ネオシティーでの取り組みは、米国国立科学財団(NSF)の最先端研究助成プログラム「NSF地域イノベーションエンジン」にも選定されており(2024年2月7日記事参照)、FSI所長のボルカー・ソージャー教授は「マイクロエレクトロニクス分野でNSFエンジンに選定されたのはネオシティーだけ」と述べ、会場から拍手が起こった。

imecのラジ・ジャミー業務部長は「CHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)を契機に、各地域の特徴を生かした半導体関連の技術拠点が米国各地で形成されつつある」「学際的なグランドチャレンジ(注4)を解決するには、それぞれの技術拠点間をコーディネートする必要がある」と述べた。また、エヌビディアのエリック・ブリッケンフェルド技術政策部長は「2030年までに半導体産業の製造と設計に関する労働者が67,000人不足するリスクがある」と述べ、半導体分野での労働力開発の重要性を訴えた。さらに、バレンシアカレッジやセントラルフロリダ大学などから、労働力開発の取り組みについて講演も行われた。

(注1)現実空間のヒト・モノ・コトのさまざまなデジタルコピーをサイバー空間上に表現する先進技術のこと。

(注2)インターネット上の仮想的な工場。

(注3CPU、メモリー、センサーといった異種デバイスを一体化してパッケージングすること。

(注4)科学、技術、イノベーションを活用して、国家的あるいは世界的な重要問題を解決する、野心的だが達成可能な目標。

(檀野浩規)

(米国)

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