新・再生可能エネルギー省、グリーン水素の研究開発提案の期限延長を発表(インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月17日 13時45分
インド新・再生可能エネルギー省(MNRE)は4月9日、国家グリーン水素ミッションにおける研究開発提案の提出期限を4月27日まで延長することを発表した。
2023年1月に公表された国家グリーン水素ミッションでは、2029年度(2029年4月1日~2030年3月31日)までに約1,974億ルピー(約3,553億円、1ルピー=約1.8円)が水素振興のための初期予算として割り当てられた。内訳は、グリーン水素移行への戦略的介入(SIGHT)プログラムに1,749億ルピー、パイロットプロジェクト組成に147億ルピー、研究開発支援として40億ルピー、その他経費が38億ルピーとなっている(詳細は2023年6月9日付と2024年2月9日付の地域・分析レポート参照)。提出期限が延長されたのは、2025年度までに40億ルピーが割り当てられている研究開発支援に関してで、3月16日に提案募集を開始し(インド新・再生可能エネルギー省資料1、資料2参照)、提出期限が4月12日となっていたが、一部関係者の要請に基づき、期限が4月27日まで延長された。
同スキームは、グリーン水素の生産や貯蔵、輸送、利用をより手頃な価格にすることや、グリーン水素のバリューチェーンに関連するプロセスと技術の効率、安全性、信頼性を向上させること、産学官の連携を図ってグリーン水素技術のイノベーションエコシステムを構築することを目的としている。また、このスキームは、必要な政策と規制上の支援を提供することにより、グリーン水素技術のスケールアップと商業化を支援する。
スキームでの研究開発プログラムの支援対象は、水素製造、貯蔵、圧縮、輸送、利用、試験、技術経済性分析など多岐にわたり、短期、中期、長期の3つのプロジェクトが指定されている。優先される研究分野については、2023年10月に新・再生可能エネルギー省が公表したグリーン水素エコシステムのためのR&Dロードマップで特定している。
学術機関や大学、政府・非営利研究機関は、関係する分野別小委員会・アドバイザリーグループが決定する上限を条件として、プロジェクト総費用の上限100%まで、民間研究機関と産業界は、関係する分野別小委員会・アドバイザリーグループが決定する上限を条件として、プロジェクト総費用の上限80%を上限として財政的支援が受けられる。
(花村大樹)
(インド)
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