大竹しのぶさんの母が診断された老年期うつ病とはどんな病気?

JIJICO / 2018年10月15日 7時30分

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大竹しのぶさんの母が診断された老年期うつ病とはどんな病気?

骨折により家事ができなくなったことがきっかけ

先月、女優・大竹しのぶさんの母・江すてるさんが家族による介護のもと96歳で亡くなりました。大竹さんが、エッセイ(朝日新聞夕刊に掲載「まあいいか」)の中でつづっている介護の日々を踏まえながら、老年期うつ病についてみていきましょう。

江すてるさんは92歳の時、自宅の玄関で転倒し肩を骨折しました。以後、骨折は回復したものの、家事が思うようにできなくなったことから「何も役に立たずごめんなさい」などと自責的な言動が目立つようになったそうです。

さらに意欲が低下して床に臥せる(ふせる)ことが多くなり、時に脱水症状に至るほど食事がとれない状態が続くようになったそうです。そのため、専門医から「老年期うつ病」と診断されました。

本人の自覚が乏しいことが老年期うつ病の特徴

うつ病は気分の落ち込みが著明となり、意欲や食欲の低下を伴い、心身の状態や日常生活に影響をもたらし、時には自殺に至ることもある精神疾患です。

65歳以上の老年期にも多く見られ、老年期うつ病と呼ばれます。老年期には、若い頃には無縁であった体の病気に悩まされたり、仕事から遠ざかることで生活の張り合いが乏しくなったり、近親者の死別がもたらす孤独から、抑うつ的になる人は少なくありません。

老年期うつ病の背景には、老年期特有の条件があります。こういった条件が、若い時期のうつ病と比べると、老年期うつ病を治りづらいものにし、症状を長引かせる要因となっています。

江すてるさんの場合は、骨折から家事ができなくなり、そのために悲観的になったことがうつ病発症の誘因となったと言えるでしょう。

また、老年期うつ病の患者さんの訴えは身体の不調であったり、自らがおかれた状況についての嘆きであったりするばかりで、「自分がうつ病になっている」という自覚には乏しいことが多いものです。そのため、周囲は老年期の人たちの悩める訴えが極端に感じられたり、訴えに伴って普段より元気がない様子が続く場合は、「いつもの訴え」として見過ごさず、うつ病を疑ってみることも大切です。

うつ病と認知症は見分けが難しいため身体的検査が必要

老年期は身体の病気を合併しやすい時期です。うつ病のように見えても、思わぬ身体の病気が影響していることがあります。

特に認知症はうつ病との見分けが難しいことがあり、その場合には、認知機能検査や頭部MRIを行って、認知症を合併している可能性を確認しておく必要があります。また、甲状腺機能低下症や糖尿病、貧血といった身体疾患が影響していることがあり、血液検査などの内科的な精査も重要です。

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