県内エリート男子高で“性教育”の名の下セクハラにあった図書館司書46歳女性、教職員カーストで圧された声とは/2024年2月トップ5
女子SPA! / 2024年3月28日 8時47分
女子SPA!で2024年2月に公開された記事のなかから、ランキングトップ5入りした記事を紹介します。(初公開日は2024年2月13日 記事は取材時の状況)
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それは、異様な光景だった。カーテンを締め切った真っ暗な講堂に、制服姿の男子生徒がずらりと整列している。入学したての、高校1年生たちだ。手を後ろ手に組み、喉もつぶれんばかりに校歌を合唱する――。
地方に暮らす、40代独身女性にお話をうかがうシリーズ、2回目はミユキさん(46歳)。
生まれは東京で、小学生のとき父の転勤で引っ越してきて以来、北関東の県で進学、就職して現在に至っている。
◆伝統を重んじる有名男子校
学校図書館司書として赴任した、男子校で見た光景がいまも忘れられない。
「歴史ある進学校で、親子3代で同校の卒業生、という子も多かったですね」
校長以下、教諭も同校のOBで大半が占められていた。その男女比は、9:1。男子校とはいえ、極端な数字だろう。
「入学すると“伝統修練”という行事があって、1年生が放課後に集められ、上級生の指導のもと校訓を復唱したり、校歌を歌ったりするんです。上級生がいいというまで何時間も帰れない」
生徒の自主的な活動であって、教諭は関与していない。けれどそれは建前でしかなく、教諭らが「これをくぐり抜けた者しか、わが校の生徒として認めない」と話すのをミユキさんは聞いたことがある。
◆憧れの職業に就いたけど
「生徒全員が、これに馴染めるわけありませんよね。その後、不登校になる子も多かったです」
ミユキさんの職場である図書室には、そんな生徒も顔を出していた。
「本が好きな生徒や図書委員も来ますが、それ以外は校風になじめない、おとなしめの生徒や、教室でいじられている生徒がよく来てくれました。意外にも、学校って教室以外には居場所があまりないんですよ。彼らにとって図書室は、アジール(聖域)だったのかな」
ミユキさんは、短大で図書館司書の資格を取った。ときは就職氷河期まっただ中。県職員として、希望どおり司書の仕事に就けたのはラッキーだったとも思う。図書室を訪れる生徒との交流には、やり甲斐も感じていた。それなのに、
「セクハラに遭い、この高校を辞めることになったんです」
それは、生徒が自主的にテーマを決めて研究する自由学習の時間に起きた。
あるクラスの生徒たちから、環境問題についての資料探しを手伝ってほしいと頼まれたミユキさん。ひとつの机に集まる生徒たちに、「これはどう?」と手渡していく。
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