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桐島聡容疑者「聞き上手で好かれる」警察OBが見立てる“逃亡生活向き”の性格と行動

週刊女性PRIME / 2024年2月7日 6時0分

元過激派とみられる桐島聡容疑者を名乗る男はロックや酒が好きだったという

「まさか生きていたなんて」

 49年間逃亡していた男の登場に、捜査関係者はそう漏らしたという。

 連続企業爆破事件で指名手配されていた桐島聡容疑者(70)とみられる男が、神奈川県鎌倉市の病院に入院し、自ら名乗り出たのだ。

「“最期は本名で迎えたい”と言い、末期の胃がんを患っていた桐島と見られる男からどれだけの供述を引き出せるかというところでしたが、病室での取り調べ中に意識が遠のくこともあったといい、多くの謎を残したまま1月29日朝、死亡が確認されました」(全国紙社会部記者)

地域に溶け込み、なじみの店も

 その後の調べで指名手配後の桐島容疑者の行動が徐々にわかってきたが、それが捜査関係者を困惑させた。

「すぐ近くの神奈川県藤沢市で工務店に勤めながら長く潜伏生活を送っていたんです。

 内田洋という偽名を名乗っていて免許証も保険証もなく、本人の供述を信じるならば支援者もいなかったといいます」(前出・記者)

 身分証のない男がどうやって半世紀も逃げ続けたのか─。警察OBのひとりがこれまでの逃亡犯を例に、その日々を推測する。

「指名手配犯を捕まえてみたら手配写真とまったく違う、というケースばかりです。それにしても49年もの間偽名で暮らすことは容易なことではありませんが、実は地域に溶け込んでいるほうが長い逃亡には有利。逃亡犯は地域で孤立すると思われがちですが、桐島容疑者はなじみの店もいくつかあったといいます」

 そこで挙げたのが、ホステス殺害容疑で約15年間の逃亡の末、時効直前の1997年に逮捕された福田和子元受刑者の名前だ。

「彼女は社交的で人付き合いも上手だった。なじみの店で自ら福田和子に似ていると話したり、油断したんですね。それで店主から疑惑の目が向いた」(警察OB、以下同)

桐島容疑者の性格

 また、2007年の英国人女性殺害事件で2年半逃亡した市橋達也受刑者は、行動を起こしすぎたために捕まったという。

「平成後期に事件を起こした市橋は、身分証なしで雇ってもらえるのが日雇い現場しかなかった。さらに彼は逃げようと整形手術をし、医師が不審に感じて通報したことが逮捕のきっかけになりました。

 オウム事件で指名手配されていた元信者の3人は、17年間の逃亡の末に1人の女性が逮捕されてほかの2人の男性も逮捕につながりました。女性は信者ではない男性と暮らしていて、男性の親族が怪しんで通報したといいます。結婚などが絡むと相手の親族がいろいろ調べますからね」

 一方で、桐島容疑者はおそらく相当な聞き上手だったのでは、という。

「人は相手の話を聞くよりも自分の話を聞いてもらいたいから、聞き上手で周囲に好かれていたのでは。ただ長く一緒にいても実は相手のことをよく知らない、というケースは結構ありますね

 と、性格についても逃亡に向いていたのでは、と分析する。それにしても、身分証を持たない人間が長い間暮らすことは可能なのだろうか。

「他人の免許証などを使いその人になりすます、という手法が多いですが桐島容疑者は何も持たなかったとのこと。人手不足の現場ではろくに身分確認しないで雇ってしまうことは今でもあります。個人の工務店みたいな感じで約40年間も勤めていたなら、あらためて身元を確認される機会もなかったでしょう」

 指名手配容疑のいくつかの事件には関わっていないともいわれる桐島容疑者。手記などは残していないのだろうか。

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