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「明日、ママがいない」の命運を暗示か!? 9年前の「女王の教室」騒動...プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.28

TABLO / 2014年1月28日 10時36分

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「明日、ママがいない」騒動。場末のスナックの話ではない。

 芦田愛菜主演のドラマ(日本テレビ)のことだ。

 舞台設定で出てくる「赤ちゃんポスト」を設置する熊本市の慈恵病院から、「養護施設の子どもや職員への誤解偏見を与え、人権侵害だ」と放送中止の申し入れ。ここから騒動が始まった。

 27日、報道によると番組を提供しているスポンサー全8社がCM放送を見合わせることになったという。

 さて、気にいらない番組のスポンサーにクレームを入れるという「直接民主主義」はいつから始まったのだろうか。

 思い出すのは「女王の教室」だ。

 2005年7月から9月まで日本テレビで放送されたドラマ。主演は天海祐希。それまでの学校ドラマと違い、とにかく主役が笑わない、冷たい。鬼教師が子どもたちを徹底的に支配していく。

 内容に納得できない視聴者が直接スポンサーにクレームを入れ話題騒然となった。

 当時の記事を見てみよう。

『日本テレビ系の人気ドラマ「女王の教室」(土曜午後9時)のスポンサーが、内容の過激さや、それに伴う視聴者からの批判などを受け、提供クレジットの紹介を"敬遠"するという事態が起きている。(略)

「女王の教室」からこのクレジットが消えたのは7月30日放送の第5話からだ。関係者によると、スポンサー各社に視聴者からドラマの内容について批判メールなどが届いたのを受け、各社で内々に協議。CMはそのまま放送するが、提供クレジットで社名を流すことは止めたという。』(ZAKZAK 2005/08/15)

 今回の「明日、ママがいない」騒動と展開が同じではないか。

 送り手からすればすぐさまツッコミが飛んでくる「直接民主主義」は息苦しい時代になっているはず。

 この、時代の気分を利用するにはどうすればいよいのか。

 私は昨年大ヒットしたTBSドラマ「半沢直樹」人気をみてある仮説を唱えていた。

「視聴者よりも性格が悪いドラマのほうがウケる」という説だ。

 ツッコミ目線でテレビを楽しむ今、なんならツイッターをやりながら視聴している今、主人公が「完璧な善人」だと浮世離れしている。意地悪な時代には、半沢直樹みたいに「ツッコミがスペシャルな奴」のほうがリアルなのではないかと。

「半沢直樹」の最終回、あれだけ多くの人が録画ではなくなぜオンタイムで視聴したのか。あれは土下座という公開処刑をのぞき見る刺激的な祭りだったのかもしれない。

「明日、ママがいない」のスキャンダリズムはそれを受け継ぐのか?

 しかし同じ毛色の「半沢直樹」や「女王の教室」は第二話から視聴率は上昇し続けたのだが、「明日、ママはいない」は第二話で視聴率を下げた。この違いは大きい。

 大事な、当たり前のことを忘れていた。

「表現の自由」うんぬん以前に、おもしろい内容が必要だった。

 もし第三話の視聴率も下がったら、過去のデータと比較すると「明日、ママがいない」は「消し」である。大化けはないと予測できる。ちなみに「家政婦のミタ」は第二話で視聴率を下げたが第三話で盛り返した。

 今期のドラマ・ダービーを占う意味で、今週の「第三話」は注目だ。

Written by プチ鹿島

Photo by 「明日、ママがいない」公式サイトより

http://n-knuckles.com/serialization/img/kasimaph.jpg

プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。ニッポン放送「プチ鹿島と長野美郷 Good Job ニッポン」金曜18:00-20:50 ◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆書籍「うそ社説 2~時事芸人~」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」

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