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タイ政府が10年ぶりに“ゾウの輸出”を再開 決定には日本政府への配慮が 愛護団体が乱獲などを危惧

TABLO / 2019年5月15日 10時18分

写真はイメージです

タイが禁止していたゾウの輸出を10年ぶりに解禁することになりました。決定には日本を重視するタイ政府の姿勢が窺えます。

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タイは2009年からゾウの輸出を禁止してきました。理由は野生ゾウを密かに捕獲して飼育ゾウと偽って輸出するケースが横行したためで、飼育ゾウの個体識別登録を全国で完了するまで当面の間はゾウの輸出を禁止するとしていたのです。

そのゾウの輸出禁止措置が10年ぶりに解除されることとなりました。とはいえ全面解禁ではありません。5月13日に告示されたゾウ輸出許可に関する商務省規則で次の3つのケースにのみ許可を与えると定められています。

1. 研究目的
2. 友好関係のため
3. 研究目的または古美術品、芸術品としてのゾウの部位またはその加工品

研究目的と友好関係のための場合、タイ側の輸出元は政府機関でなければなりません。また個体識別登録済みでその政府機関が所有権を得てから1年以上経ったゾウのみが輸出許可を得られることになります。

研究目的の場合には厳しく、最長5年と期間が決められていることから輸出というよりは実質的には貸与と捉えたほうが良さそうです。さらに海外にいる間に出産した子ゾウは、

原則タイに返還、死亡したら象牙をタイに返還。保証金500万バーツ(約1,600万円)を納め、契約違反があったら没収など、営利目的の輸出を未然に防止する規定が目立ちます。

ゾウの部位またはその加工品の輸出についても営利目的は認めず研究目的に限っていることから、象牙の輸出に繋がると一部の動物保護団体がこの規則の施行に反対しているのは誤解だと商務省貿易局長は述べています。

実はタイがゾウ輸出に舵を切った背景には日本政府の要望がありました。2017年に日本とタイは国交樹立130周年を迎えたことから、日本政府が記念事業としてタイからゾウを迎えたいと打診してきていたのです。そこで法務局を含めた関係省庁が協議して今回の決定に至りました。タイが日本との関係を重視している表れだと受け止めることができそうです。

実際にゾウ輸出が再開可能となるのは、輸出許可を出す天然資源・環境省国立公園・野生動植物局が輸出許可手続きに関する告示を施行する今年半ばになります。早ければ今年中にタイのゾウが来日するかもしれません。(取材・文◎赤熊賢)

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