LGBT批判の自民党・杉田水脈議員の人権意識ゼロの記事を改めて分析してみた
TABLO / 2018年7月26日 15時12分
「LGBTは生産性がない」発言の自民党杉田水脈議員。これだけ抜粋されていると、どういった流れか分からない方の為に、少し詳しく解説していきます。
因みに、僕が彼女に注目をしたのは伊藤詩織さんについて、「女のたしなみ」をマウントしたあたりからです。
「もし私が、『仕事が欲しいという目的で妻子ある男性と2人で食事にいき、大酒を飲んで意識をなくし、介抱してくれた男性のベッドに半裸で潜り込むような事をする女性』の母親だったなら、叱り飛ばします。『そんな女性に育てた覚えはない。恥ずかしい。情けない。もっと自分を大事にしなさい』(杉田議員ツイートより)
さらにネット番組で伊藤詩織さんを見立てた「枕営業失敗」と描いたイラストを見て千葉麗子さんと一緒に、どうかしているくらい爆笑している様子がYouTubeにあげられています。
怖い。爆笑する様が常軌を逸していて怖い。
本当に悪酔いを心配している人間が女性をホテルに連れ込むかどうかは、常識ある読者の方なら理解できると思います。
http://tablo.jp/case//news002589.html
タクシーで送れば? 僕ならシェトランホテルに泊まるくらいのお金があるのなら、一万円を運転手に渡します。爆笑するような問題ではないですから、「そんな女性に育てた覚えはない」と母上に「叱り飛ば」されるのではないでしょうか。
『新潮45』の杉田議員の主張を分析
「『生産性』がない」がフィーチャーされている杉田議員記事ですが、そのほかにもかなりおかしな箇所があるのでいちいち、見ていきます。
「新潮45 8月号」の杉田水脈議員の原稿のタイトルは「LGBT支援の度が過ぎる」ですが、「度が過ぎる」の根拠は、新聞がLGBTを扱った記事の数というものです(タイトルは編集部がつけたとは言え)。
まず、当該記事は特集「日本を不幸にする朝日新聞」という中の一つであるという事です。他の執筆者は「朝日新聞批判」というテーマに沿った書き方をしているのですが、杉田議員はいきなりLGBT批判へと移ります。編集部も、原稿をもらって、頭が痛かったでしょう。「主旨と違うじゃん」と。
冒頭、一年間で「朝日新聞が260件、読売新聞が159件、毎日新聞が300件、産経新聞が73件ありました」との事。朝日新聞がこれほど扱っているのでLGBTを支援しているという強引な持っていき方。
性同一障害などがさほど話題になっていなかった頃なら、そうかも知れませんが、現在では社会的な関心が高く、それほど特筆すべきではないでしょう。
そこからは支離滅裂になっていきます。
「そもそも日本には、同性愛の人たちに対して『非国民だ!』という風潮はありません」
→「非国民だ!」という戦時中みたいな非難の仕方を聞いた事がないです。彼女が仮定した非難者は「日本人じゃない」と言っている訳ですが、「同性愛の人は日本人じゃない」論、意味不明です。
「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるでしょうか」
→LGBTのカップルの人たちは、むしろ税金を払っているのでは?
それから「彼ら、彼女らは子供を作らない。つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」に続きます。
子供を産む事を「生産」と表現するこの政治家の人権(という言葉はあまり好きではありませんが)意識にはぞっとします。とてもタメ歳とは思えません。同世代を生きてきた人間として、どういう教育を受けてきたのでしょうか。
以下、中高生の性意識の芽生えについて書かれていきます。女子高で同級生を好きになる事は多々ある、としながら、
「『自分が認識した性』に合った制服を着るのはいいこと」として報道されています。ではトイレはどうなるのでしょうか」。それから「自分の好きな性別のトイレに誰もが入れるようになったら大混乱です」と続きます。「大混乱」にはならないと思いますし、なぜかトイレにこだわりを見せる杉田議員の謎。
「多様性を受け入れて、様々な性的指向も認めよということになると、同性婚の容認だけにとどまらず、例えば兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころかペット婚や機械と結婚させろという声も出てくるかも知れません」と煽る煽る。
まず、近親婚について。これは民法に定められています。法に従ってくださいと言えばよいでしょう。
それと「機械と結婚させろ」と似たようなものに「探偵ナイトスクープ」では「マネキンと結婚したい」という女性がいましたが、「しょうがないな」という番組内の雰囲気でした。僕もその気持ちは全くわかりません。が、それは趣味の問題です。
批判の根拠が「もし●●になったら」という仮定の話なので支離滅裂になってしまっている訳です。
「ちーがーうーだーろ」の豊田真由子元議員があれほどバッシングされました。確かに酷いパワハラでしたが、杉田水脈議員の意識はもっと根深く怖く、気持ち悪いものではないでしょうか。(文◎久田将義)
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