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コロナ禍で忘れられたニュース群 2020年の一大ニュースを覚えていますか?|プチ鹿島

TABLO / 2021年1月12日 16時0分

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安倍政権下で初めての緊急事態宣言。コロナで一色のニュースだったが(撮影・編集部)

『クイズ☆正解は一年後』という番組があります。年の始めに「今年起こりそうな事」を予想したものを収録し、約1年後の年末に答え合わせするという内容。

そういえば新聞は昨年の今頃、つまり1年前の正月には何を書いていたのでしょうか。

振り返ってみると、「ゴーン逃亡」でした。

あの事件は昨年をある意味暗示していたともいえる。キーワードが「検察と報道」だからだ。思い出していただきたい。そもそもカルロス・ゴーン氏が逮捕されたときの報道を。2018年11月20日の朝日新聞の社会面を見ると、ゴーン氏を乗せた飛行機が羽田空港に着陸したときの様子から書いていた。

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《ゴーン会長が乗っていたとみられる機体は、ビジネスジェット用駐機場に入ると、まもなくタラップが下ろされた。すぐ脇に白いワゴン車が止まったが、ゴーン会長は外に姿を見せず、代わりにワゴン車から機内に出入りをするスーツ姿の男性らの姿が見られた。》

つまり、朝日の記者も最初から現場にいたということになる。検察から情報を「つかんだ」と解釈すれば記者の優秀さが思い浮かぶし、一方で検察リークの「おかげ」で現場にいたのだと解釈すると検察との近さも思い浮かぶ。

この延長線上には昨年大きな話題となった「黒川賭けマージャン」問題がある(※黒川弘務・東京高検検事長(当時)と朝日&産経の記者がマージャンする仲だった)。

取材対象と関係性を深めないと情報が取れないという新聞側の理屈はわかる。しかしその最高峰が黒川賭けマージャンだったのでは?

マージャンしてまでスクープをとろうとしていたなら偉かったが、単なるズブズブだった可能性のほうが高い。読者にとってはそんな不安がある。

ここには問題が詰まっている。権力が何をやっているか記者が教えてくれなくなったら?「本当に大事なこと」が何か適当な情報と交換されていたとしたら?

私としては当事者の記者の事情や思いを書いた「新聞論」をあのとき読んでみたかった。それぐらい情報公開をしてほしかった。

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さらに「検察と報道」というキーワードでは、昨年末に安倍前首相の「桜を見る会」前夜祭の問題があった。読売とNHKが先行した意味も興味深かったし、年末にぴったりに終わらせたのも面白かった。

「これでいい正月迎えられる」。昔からよく聞く言葉だ。昨年のゴーン氏脱出は「お正月は特別」という我々日本人の間隙を突いたものではなかったか。年末にはニュース番組は休む。新聞も年末年始はのんびりモード。

暗黙の了解が破られたのは今年も同じだ。

今年は誰かが逃亡したのではなくコロナウイルスである。コロナに年末年始は関係ない。事実、大晦日は東京の感染者数は1337人でその時点で最多を更新した。しかし、大晦日だからいつもの夜の各局のニュース番組はお休み。年末年始ぐらい休んだっていいのだけど昨年あたりから顕著に毎日がニュースという時代になったと感じる。報じる側が追い付いていない気がする。

では一年後の紙面はどうなっているのだろう。コロナは? 首相は誰? もしくは予想もつかない何かがまた発生している?

ニュースに忙しい毎日ですが、今年も宜しくお願い致します。(文◎プチ鹿島 連載『余計な下世話』)

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