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私が選んだ流行語大賞「それはいくら何でもご容赦ください」 誰の発言か覚えていますか?|プチ鹿島

TABLO / 2018年12月11日 11時30分

「流行語大賞」が発表されましたが、私はノミネートされなかった言葉に注目したいのです。

 まずこれ。

●『それはいくらなんでも 、それはいくらなんでも、ご容赦ください』(太田理財局長)

 自民党の和田政宗議員に「アベノミクスをつぶし、安倍政権をおとしめるつもりがあるから、意図的な答弁をしているのか」と言われた太田理財局長が呆れて発した言葉である。今年は太田理財局長だけでなく「それはいくらなんでも」と思ってしまうことが多すぎた。

 たとえば、

●『ゴルフはダメでテニスはいいのか』

 自民党総裁選中、「ニュース23」に出演した際の安倍首相の言葉だ。利害関係者とのゴルフについて聞かれてそう答えた。それはいくらなんでも 、それはいくらなんでも......。心の中の太田理財局長が叫ぶ。

 自民党総裁選と言えば、

●『正直、公正』

 石破茂氏が掲げたこのキャッチフレーズは話題になった。しかも石破氏のこのフレーズに対して、参院竹下派を仕切る吉田博美氏(参院幹事長)は「個人的なことで攻撃することには非常に嫌悪感を感じている」と「苦言を呈した」という。
 「正直で公正、謙虚で丁寧な政治をつくる」は安倍首相に対する個人攻撃なのだろうか。その連想ゲーム、大丈夫か。
 このようにけっこう話題になったので『正直、公正』は流行語大賞にノミネートされてもいいような気がしたけど、そうすれば石破氏は授賞式に来ただろう。そうなるとまためんどくさそうだから外したのだろうか。

 それはいくらなんでも 、それはいくらなんでも......。

 このほかには「赤坂自民亭」や「カツカレー」もあった。いずれも政治に影響を及ぼしたキーワードである。食べ物ついでに言うと、安倍首相の「ステーキ店発言」というのがあった。

「首相『もう集中審議は勘弁してほしい』言及」(朝日新聞 6月21日)
「予算委 集中審議『勘弁』」(毎日新聞 6月21日)

 安倍首相は6月20日の夜に銀座のステーキ店で麻生財務相、自民党の二階幹事長、二階派の河村建夫衆院予算委員長らと会食。その席で首相は延長国会について「もう集中審議は勘弁してほしい」と発言したという。モリカケ問題で野党の追及を受けるのはもうイヤだ、という意味だ。

 しかし......。

 「『集中審議は勘弁』首相発言は『なかった』」(日刊スポーツ 6月22日)

 なんと発言は「なかった」というのである。

《この発言を報道陣に紹介した自民党の河村建夫衆院予算委員長が21日、急きょ党本部に報道陣を集め、「勘弁」発言について「そういう言い方は一切なかった」と説明し、前日の発言を撤回。》(日刊スポーツ 同)

 モリカケ問題の特徴の一つは、本来「あった」とされるものが「なかった」という展開が繰り返されたことだ。ここにもまた出た。そういえば「獣医学部いいね」という言葉もかなり話題になったけどなぁ。あれも、なかったことになった。

 流行語大賞、あまり芯を食ったものはノミネートされない説である。
 それはいくらなんでも 、それはいくらなんでも、ご容赦ください。(文◎プチ鹿島 連載『余計な下世話』)

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