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【恋学 読み切りショートストーリー】恋愛カウンセラー日記「復活愛」

KOIGAKU / 2014年9月17日 10時15分

彼と復活したいなら 辛い顔は厳禁
騒がず 明るく 自分磨き!
でも ほんとうの気持ちは・・・20140917

恋愛=人生、みたいな女はダメらしい。
恋こそ我が命、なんて言葉もあるのに。なかった?
あなたなしで生きていけない、って見せると引かれるんだって。
「彼と復活したいなら、辛い顔は厳禁。私の言う通りにすれば大丈夫だから」
がんばろ!、奈美さんは私の右手をギュッて握ってくれた。
頼りになる先輩。奈美さんは別れた彼と1年後に復活して結婚した。

半年付き合った同期の孝史に振られた。
「しばらく距離をおこう」
なんて、ドラマだけのセリフかと思ってた。
昇進して新しい企画を任された孝史は、仕事に集中したいと言う。
どん底。一気に真っ暗になった。孝史なしの人生なんて考えられない。
だから・・・奈美さんに相談して「復活愛計画」を立てた。

1、騒ぎ立てない。距離をおこうと言われてるのに、問い詰めたり、悲しい気持ちを伝えたら逆効果。どんどん私を遠ざけたくなる。
―――だから我慢して連絡しなかった。同期内での連絡事項があった時にメール送っただけ。メールは冷たい位で丁度いいというアドバイスに従って、すんごく事務的なメール。

2、今までと違う私を見せる!
―――と、いってもあんまり露骨なのは余計に失恋した風に見えるでしょ。だから少しずつやってみた。前髪を切ったり、口紅を変えたり。スーツのスカート丈を短くしたり。孝史は気づいてくれたかな?

3、友達として距離を縮めていく。
―――ほんとは、会社で顔を会わせるのが辛かった。でも、平気な振りで接したんだ。挨拶もこっちからしたし、同期の飲み会にも平気な顔で出たり。
「私は大丈夫」を全面的にアピールした。

4、異性の影をチラつかせる。追いかけたいと思わせる為に必須な項目。
―――だから前から誘われてた上司と飲みに行った。会社の宴会でも、孝史を意識して嘘のデート話したり、後輩の譲くんと手を繋いで帰ってもみた。

奈美さんの計画では、こうして孝史がいなくても平気な、“磨かれた女”として振る舞っていれば、彼の方から「よりを戻したい」動きがある筈だ、と。

・・・でも、待てど暮らせどなかった。
秘書課の女の子から、孝史が合コンで知り合った女性と付き合ってるらしい、と聞いた私は、ショックで逆上した。
仕事に集中したいんじゃなかったの?

―――もう限界だった。

その日の夜中、酔って孝史に電話をかけた。
彼が出るまで、何度も何度もかけ続けた。
復活愛したければ決してしてはいけないことトップ事項。
酔ってする深夜の電話とメール。・・・ 「もしもし・・・」、眠そうな声の孝史に矢継ぎ早に問いかけた。
「私達、もうダメなの?こんなに好きなのに。孝史だって好きって言ってくれたじゃない!」
「なんだよ今頃・・・彼氏出来たんじゃないの?平気そうだったじゃん。」

恋愛=人生、がダメなんて誰が決めたの?
恋を大事にして何が悪い。恋こそ我が命。
“自分磨き”クソ喰らえ!
彼がいなきゃお風呂に入る気にもなれない。
 
                               おわり

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