今こそセカンドカーで持ちたい! 窓も屋根もドアもない「スマート」を中古で探す
くるまのニュース / 2020年6月15日 11時50分
セカンドカーを持つなら、唯一無二の個性があるクルマを所有したい…そんな人に変わり種のモデルを紹介する。いまから18年前に登場した、初代スマートをベースとしたスマート「クロスブレード」だ。限定数の少なさや、程度の良い個体が多いこともあり、中古車市場では当時の新車価格よりも高い値段で取引されているという。
■日本では2002-2003年に59台が正規輸入された
買い物や長距離ドライブに行くファーストカーならば、家族がキチンと乗ることができたりコンフォート性能が高かったりと、いま流行のSUVやミニバンなどを選びたくなるところだが、もう1台、セカンドカーとして「遊びグルマ」を買うのであれば、実用性がまったくないようなクルマを選択するという手もある。
中古車市場ではスポーツカーやオープンカーなど、ファミリーユースとは違うスペシャリティモデルの人気が高い。これらのなかには、数年前に比べて高騰しているモデルすら出てきている。だから数年乗ってから売っても、買ったときの値段より高く売れることだってあるのだ。
今回紹介するのは、そんなトガった1台、スマート「クロスブレード」だ。
※ ※ ※
スマート・クロスブレードは初代スマート「カブリオ」をベースにしたモデルで、2001年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開。その年の東京モーターショーでも展示されている。
クロスブレードは世界限定2000台のモデルで、2002年5月に日本で限定25台が抽選販売され、翌年2003年1月に34台が追加販売されている。当時の車両価格は265万円で左ハンドルのみ。スマート・カブリオが170万円だったから、それよりも95万円高かった。
最大の特徴は、屋根もなくドアもないスパルタンなモデルだということ。フロントウインドウも持たず、代わりにウインドウリフレクターが装着されている。
ドアの代わりに、インテリア側にパッドの付いたサイドセーフティバーを装備。クルマに乗り込む際には、ダンパーの付いたこのセーフティバーを上げ、座ってから下ろす動作が必要だった。
シートは撥水性のある素材を用い、突然の雨に備えている。また、駐車する際に雨風や日光から室内を守る黒いナイロン素材のトノカバーを標準で用意していた。
全長2630mm×全幅1620mm×全高1510mm、ホイールベースは1810mm、車両重量は760kgというスペックで、ベースのカブリオよりも120mm長く、80mm幅広で、40mm背が低くなっていた。またトレッドはカブリオよりもフロントで10mm、リアで40mm広げられていた。
■風を感じる爽快な走りは唯一無二の楽しさ
搭載されたエンジンは598ccの直列3気筒インタークーラー付きターボの「SUPREX」。ベースのスマート・カブリオよりも15psパワーアップした最高出力70ps、最大トルクも5Nm向上した100Nmを発生していた。
smart「crossblade(クロスブレード)」
組み合わされるトランスミッションは、6速セミATの「SOFTOUCH(ソフタッチ)」。これはマニュアルトランスミッションをベースにしたシングルクラッチATで、オートマチックモードもあったのだが、この自動変速モードで走ると変速する際の空走感が大きかった。
初代スマートはクーペ、カブリオ、クロスブレード、ブラバスとすべてこのソフタッチを採用していたため、ほとんどのオーナーは、シフトノブを奥に押してシフトアップ、引いてシフトダウンのマニュアル変速をおこなっていたという。
筆者は2012年夏に東海地方で開催されたミーティングで、オーナー車を試乗させてもらったことがある。新車購入してから持ち続けているということだったが、まだ走行距離は1万kmを下回っていた。
速度を上げていくと、当然ながら直接顔に風が当たってくる。リアからのエンジン音が直接耳に届いてくる。そのフィーリングはバイクとも違い、なんとも不思議な感覚だった。そして、街行く人々の視線が痛い。これほど注目されたモデルは後にも先にも記憶がない。
スマート・クーペよりも重心高が低いせいか、コーナリングもロール感をともなわずにすっきりとクリアしていく。
ただし、スーパーセブンほどドライバーの視線が低くないため、レーシーな感じでもない。速度を上げなくても確かに気持ちの良い走りが楽しめた。
世界にただひとつ、スマート・クロスブレードのみの走行フィーリング。屋根もなく窓もなく、突然雨が降ったら濡れるしかないというこの潔さが良い。
※ ※ ※
そんなスマート・クロスブレードを手に入れるには、こまめに中古車サイトをチェックしていくほかない。なんたといっても日本で59台しか正規輸入されなかった限定モデルだ。当然、なかなか中古車市場には出てこない。
ただ、このモデルは程度の良い個体が多いことでも知られている。基本的には屋根のあるガレージで保管されるはずだし、走行距離もまだ1万kmに達していないモデルもあるようだ。
10年ほど前には、中古市場で200万円を切るような価格で販売されていたこともあったが、現在では18年前に発売された当時の新車価格を超える、300万円超で取引される場合もあるという。
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