新型「フェアレディZ」登場で振り返る! レアで特別な「フェアレディZ」5選

くるまのニュース / 2020年9月17日 6時10分

2020年9月16日に、日産は12年ぶりに全面刷新された新型「フェアレディZ」を発表しました。フェアレディZは50年以上もの歴史のあるクルマで、歴代モデルのなかに今では激レアなモデルも存在。そこで、「フェアレディZ」の超希少なモデルを5車種ピックアップして紹介します。

■新型「フェアレディZ」登場で歴代の激レアモデルを振り返る

 日産は2020年9月16日に、新型「フェアレディZ プロトタイプ」をお披露目しました。現行モデルの「Z34型」が発売されてから12年ぶりとなるフルモデルチェンジです。

 新型フェアレディZについて公開されている情報は数少なく、現状でわかっているスペックだとボディサイズが全長4382mm×全幅1850mm×全高1310mm、タイヤサイズは前255/40R19、後285/35R19。ほかに、エンジンはV型6気筒ツインターボを搭載し、6速MTが設定されるのは確定しています。

 また、発売日も明らかになっておらず、詳細が判明するまではもう少しかかりそうです。

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 このフェアレディZは1969年に初代が登場した日産を代表するスポーツカーです。欧州のスポーツカーにくらべ比較的安価な価格と、性能の高さからアメリカでは大ヒットを記録し、日本でも若い世代から圧倒的な支持を得ました。

 その後、50年以上もの歴史を刻んでいますが、これまで数多くの特別なフェアレディZが誕生しています。そこで、歴代「フェアレディZ」の超希少なモデルを5車種ピックアップして紹介します。

●フェアレディZ432/Z432R

GT-Rの心臓が移植された激レアモデルの「フェアレディZ432」GT-Rの心臓が移植された激レアモデルの「フェアレディZ432」

 フェアレディの歴史は、1959年に誕生した英国調の2シーターオープンカーから始まりました。その後、2代目もオープンカーとして販売され、1969年に車名をフェアレディZに改めクローズドタイプのクーペボディに一新。

 発売当初は130馬力を発揮する2リッター直列6気筒SOHCツインキャブの「L20型」エンジンを搭載したモデルと、同年に発売された初代「スカイラインGT-R」にも搭載された、2リッター直列6気筒DOHC4バブル3連キャブの「S20型」エンジンを搭載したモデルをラインナップ。

 このS20型エンジン搭載車は「フェアレディZ432」と名付けられ、「432」の名は、4バルブ、3キャブレター、2カムシャフトに由来しています。

 Z432の最高出力は160馬力を誇り、主にレース用を前提に開発されましたが、さらに100kg以上も軽量化した「フェアレディZ432R」も存在しました。

 軽量化の手法は、フロントウインドウ以外の窓がすべてガラスからアクリルに変えられ、内装はラジオやヒーターだけでなく時計も省略。

 また、イグニッションキーはシフトレバーの後方に移設されており、ハンドルロックも無く、下回りのアンダーコートが省かれたため、音や熱は容赦なく室内に侵入してくるなど、公道を走ることは考慮されていません。

 FRP製ボンネットの下にあるS20型エンジンにはエアクリーナーボックスが無いため、キャブレターのファンネルもむき出しの状態です。

 なお、本来ならばフェアレディZ432Rは、レースに出場する目的以外には販売されていないことになっていましたが、ナンバーを取得している個体もあり、現存数は10台ほどといわれ、歴代フェアレディZのなかでも、もっともレアなモデルです。

●300ZX 50th Anniversary

日産創立50周年を記念して北米のみで販売された「300ZX 50th Anniversary」日産創立50周年を記念して北米のみで販売された「300ZX 50th Anniversary」

 1983年に3代目となるZ31型フェアレディZが発売されました。外観は初代からキープコンセプトだった2代目から一新され、エンジンは従来の直列6気筒に代わって、新世代のV型6気筒「VG型」がメインとなりました。

 北米では1984年に「300ZX」の名で発売され、同年に日産創立50周年を記念する「300ZX 50th Anniversary」が北米専用モデルとして登場。

 ベースは2シーターの「300ZX TURBO」で、カラーリングは専用のシルバー/ブラックの2トーンカラーとなっています。

 外観は日本仕様よりもワイドなフロントフェンダーにリアには別体のオーバーフェンダーが装着され、ゴールドのアクセントが入った16インチホイールを標準装備し、運転席側フロントフェンダーには「50th Anniversary」のバッジを装着。

 内装には50周年記念ロゴが刺繍されたレザーシートとフロアマットが採用され、デジタルメーターやコンパス、ハイエンドオーディオなどを標準装備とした豪華仕様です。

 300ZX 50th Anniversaryは人気を博し、最終的に約5000台が販売されました。日本でもこのスタイルは人気が高く、アメリカからオーバーフェンダーやエンブレム、ホイールなどのパーツを取り寄せ、装着しているユーザーもいます。

●フェアレディZ コンバーチブル

シリーズ初のオープンモデルとなった「フェアレディZ コンバーチブル」シリーズ初のオープンモデルとなった「フェアレディZ コンバーチブル」

 4代目となるZ32型フェアレディZは1989年に登場。それまでのロングノーズ・ショートデッキという古典的スポーツカーのフォルムから、ワイド&ローな新世代スポーツカーへ変貌しました。

 また、280馬力自主規制のきっかけとなったモデルとしも知られています。

 国内外から美しいと評されたボディは2シーターと4シーターの2タイプが設定され、どちらも巧みにデザインされており、3代目までのような明らかなフォルムの差は見られません。

 また、内装はお蔵入りになった「MID4-II」のデザインを取り入れており、ドライバーを包み込むようにラウンドしたインパネまわりは、上質なスポーツカーの雰囲気を醸しています。

 そして、1992年にフェアレディZとして初のオープンモデル「フェアレディZ コンバーチブル」が登場。フェアレディZの主戦場であるアメリカではスポーツカー=オープンカーという文化があり、そのリクエストに応えたかたちです。

 ルーフは手動式のソフトトップで、キャビンにはボディ剛性の確保と乗員保護を目的としたロールバーが備わっています。

 4代目フェアレディZは2000年まで生産されましたが、コンバーチブルは1998年で販売を終了。その後、5代目と6代目で「フェアレディZ ロードスター」としてオープンモデルが復活しました。

■日産のレース活動を支えるNISMO謹製のフェアレディZとは

●フェアレディZ Version NISMO Type 380RS

レースベース車を公道仕様にモデファイした「フェアレディZ Version NISMO Type 380RS」レースベース車を公道仕様にモデファイした「フェアレディZ Version NISMO Type 380RS」

 日産×ルノー・アライアンスが始まった翌年の2000年に、フェアレディZの系譜は4代目をもって一旦途絶えることになりました。しかし、フェアレディZ復活を確約したカルロス・ゴーン氏の言葉どおり、2002年に5代目が登場します。

 5代目は自然吸気ながらも280馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒DOHCエンジンの「VQ35DE型」を搭載。

 自然吸気エンジンの特徴であるレスポンスの良さや、アクセルペダルを踏みこんだ瞬間から大排気量車ならではの強烈かつリニアな加速が楽しめる、上質なスポーツカーに仕上がっていました。

 外観は初代をオマージュしたデザインで、歴代モデルにあった4シーターは廃止され、全グレードが2シーターです。

 そして、2007年にはニスモの手によって最高出力350馬力を発揮する3.8リッターに改造された「VQ35HR型」エンジンを搭載する、「フェアレディZ Version NISMO Type 380RS」が300台限定で発売されました。

 この380RSは、スーパー耐久参戦用ホモロゲーションモデルの「フェアレディZ Version NISMO Type 380RS-Competition」を公道仕様にモデファイしたものです。

 高性能なモデルながら、前後バンパーやフロントスポイラー、リアスポイラーは同じくニスモが開発した「Version NISMO」と同様な仕様なため、外観での主張は控えめになっています。

 300台というレアなモデルだけあって、現在では手放す人も少なく、滅多にお目にかかれません。

●フェアレディZ Version NISMO

シリーズ最高となる355馬力を発揮した「フェアレディZ Version NISMO」シリーズ最高となる355馬力を発揮した「フェアレディZ Version NISMO」

 2008年に発売された6代目フェアレディZは、先代よりもショートホイールベース化されたことが大きな話題となりました。

 フロントタイヤを基準にするとリアタイヤが100mm前方に移動され、タイヤの接地荷重を高めることで旋回性能の向上が図られています。

 搭載されたエンジンは「スカイラインクーペ」などで採用された、最高出力336馬力を発生させる3.7リッターV型6気筒の「VQ37VHR型」で、ハイレスポンス、高出力、低燃費、低排出ガスを実現。

 発売後にも進化は続き、エンジンの改良やボディ剛性の向上、サスペンションマウントブッシュの見直しなど、細かなチューニングがおこなわれました。

 そして、2009年にはニスモによって開発された「フェアレディZ Version NISMO」が登場。搭載されたエンジンは専用設計した等長フルデュアルエキゾーストシステムの採用と、ECUのプログラミング変更によって、シリーズ最強となる最高出力355馬力を発揮。

「NISMO」の名を冠するモデルだけあって、エンジンだけでなくシャシやサスペンションが強化され、パワーステアリングのアシスト特性まで手が入れられています。

 外観も前後バンパーやサイドシルプロテクター、リアスポイラーなどのエアロパーツが専用デザインとなっており、効果的なダウンフォースと空気抵抗の低減を両立。

 なお、生産はオーテックジャパンが担当し、持込み登録が必要となる改造自動車扱いでした。

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 新型フェアレディZ発表の際に、リアルタイムで動画が公開されましたが、そのなかに歴代のモデルが集まっているイベントの模様が流れていました。

歴代モデルをインスパイアしたデザインの新型「フェアレディZ プロトタイプ」歴代モデルをインスパイアしたデザインの新型「フェアレディZ プロトタイプ」

 これは「ZCON」という全米のZカークラブが集結するイベントで、まさに現在おこなわれている最中です。

 ZCONは「Z Car Convention」の略で、今回で33回目になり、これまで日本からもフェアレディZのオーナーズクラブが参加していました。

 内容としては、広場に集まってお互いの自慢のZを見せあったり、ラリーのリエゾンのように移動して各地をめぐり、時にはサーキット走行をおこなったりと、数日間に及ぶ大規模なもので、オーナーズクラブのイベントとしては世界最大級です。

 ZCONを主催する団体であるZCCA(Z Car Club Association)では、会のスローガンとして「Love Cars, Love People, Love Life(クルマを愛し、人を愛し、人生を愛する)」を掲げています。

 この言葉はフェアレディZ誕生に尽力したことで「Zの父」と呼ばれ、2015年に105歳でお亡くなりになられた元北米日産社長の「Mr.K」こと片山 豊さんのモットーで、これほどまでにアメリカでフェアレディZが愛されている証です。

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