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コロナ禍でバッテリー上がりなぜ急増? 「突然死」防ぐために前兆を知る方法とは

くるまのニュース / 2020年9月27日 9時30分

新型コロナ禍でクルマに乗る機会が減少した結果、バッテリー上がりのトラブルに見舞われる人が増えているといいます。前兆もなく突然トラブルが起きる人もいるといいますが、どのような対策をするべきなのでしょうか。

■バッテリー上がり急増の理由はやっぱりコロナ?

 2020年4月以降、バッテリー上がりのトラブルが急増しています。JAFのデータによると、4月以降に急増していますが、いったいなにが理由なのでしょうか。

 JAFでは毎月ロードサービスの出動理由と件数、シェア割合を公表しています。一般道路における出動理由のトップは長年、「過放電バッテリー」(バッテリー上がり)です。

 そして、このバッテリー上がりによる出動が2020年の春以降、急増しています。

 JAFのロードサービスの出動理由における「バッテリー上がり」の各月の割合を見ると、2020年4月は41.76%(前年:35.98%)、5月は42.46%(前年:33.74%)、6月は35.35%(前年:31.84%)、7月は29.91%(前年:29.56%)、8月は29.85%(前年:29.75%)となっています。

 7月以降はだいぶん落ち着いてきていますが、とくに多い5月は9ポイント近くも増えています。バッテリー上がりが増えたのは、ちょうど外出自粛から自粛解除の時期にほぼ重なっているようです。

 4月から5月は高速道路の交通量も激減しており、高速道路の平均交通量は全国平均で昨年の3割から4割程度にまで減っていました。まさにその減少した交通量に比例するかのように、バッテリー上がりの救援依頼が集中していたのです。

 外出自粛でクルマでの長距離を走行する機会も大幅減少、バッテリーの走行充電を十分おこなうことができず、過放電状態となってエンジンがかからなくなり、JAFのロードサービスを呼んだ人が増えたと考えられます。

 併せて、昨今の煽り運転対策としてドラレコを使う人が急増したこともバッテリー上がりを増やす理由のひとつになっているといえるでしょう。

 ところで、このバッテリー上がりは、近年、予兆なしに突然来ることが増えているようです。

 筆者(加藤久美子)も道路の真ん中、右折レーンで待っているときに止まってしまった経験があります。自宅の駐車場ならまだしも、走行中にバッテリーが上がると非常に困ります。事前にわかる方法はないのでしょうか。

 バッテリーは自動車の走行になくてはならないものですが、寿命はクルマの使い方によって大きく異なってきます。

 平均的には3年から4年といわれていますが、近所のチョイ乗りや夜に乗ることが多く、クルマに乗るのは月に1回から2回という場合は、走行充電が間に合わず過放電になってしまう可能性が増えてしまいます。

 バッテリー上がりの「前兆」について、パナソニック・カーバッテリー専用の問い合わせの部署に聞いてみました。

――バッテリー上がりの前兆を知る方法はありますか。

 最近のバッテリーは昔に比べて性能が上がったこともあり、前兆がわかりにくくなっています。

 かつてはエンジンがかかりにくくなったり、ヘッドライトが暗くなったり、パワーウィンドウの上下が遅くなったりしてバッテリーの電圧不足を知ることができました。

 前兆を知るにはバッテリーの交換時期やふだんの乗り方を考えてバッテリーテスターなどで時々チェックするのが良いでしょう。

――長期間乗らないとバッテリーが上がってしまうこともありますが、だいたいどれくらい走行していればバッテリー上がりは防げるのでしょうか。

 週に2時間以上走行していればほぼ大丈夫でしょう。アイドリングストップ車用のバッテリーを付けている場合はもう少し長い方が良いでしょう。

 バッテリーの容量や電装品の数にも影響されますが、例えば一般的な軽自動車の場合、満充電の状態でまったく乗らないと1か月少々でバッテリーが上がってしまうこともあります。

 普段からちょい乗りが多いなど、ギリギリの状態で走っているクルマの場合は駐車状態が2週間続くと上がることもあります。

■ バッテリー上がりに、とくに気を付けるべきクルマは?

――バッテリー上がりに気を付けるのはどんなクルマでしょうか。

 最近多いのはドラレコによるバッテリー上がりです。とくに、駐車時の監視装置(駐車モード、パーキングモードなどの使用時)がついているドラレコの場合、設定によってはバッテリーの限界ギリギリまで使えてしまうものがあります。

 また、エンジンを切っていても、カーナビやカーステレオには「暗電流」が流れているので、電装品が多いクルマもバッテリー上がりには気を付けてください。

――暗電流とは何でしょうか。

 キーを抜いた状態でもクルマにはわずかな電流が流れています。ドラレコなどがついていなくても、キーレス電波の受信や時計を動かすための電流として流れているもので、一般的な車両で5ミリアンペアから10ミリアンペアとわずかですが、常時流れ続けている電流を「暗電流」といいます。

――乗っているクルマのバッテリーがどのような状態かを調べる方法はありますか。

 バッテリーテスターなどで診断することは可能です。バッテリーの健康状態が分かります。カー用品店のなかには無料でチェックしてくれるところもあります。

筆者(加藤久美子)のクルマのバッテリーをチェックする様子筆者(加藤久美子)のクルマのバッテリーをチェックする様子

※ ※ ※

 さて、筆者のクルマについているバッテリーですが、整備記録を見ると2014年秋に交換したのが最後でした。ほぼ6年間交換をしていません。

 そこで近所のカー用品店でチェックしてもらったところ、電圧は12.47V、健康状態は最低レベルの「交換」でした。

 普段使っていてバッテリーの不具合を感じることはありませんが、悪条件が重なれば、信号待ちなどで突然クルマが止まってしまうことも考えられます。

 なお、バッテリーの状態は本格的なバッテリーテスターで測るほかに、シガーソケットに差し込んで簡単に電圧だけを測る方法もあります。

 USBポート搭載のスマホやタブレット充電器を兼ねたタイプなら1000円前後で購入もできます。

 このような簡易タイプのテスターについて、前出のパナソニックお客様相談室は次のように話します。

「バッテリーに直接つないで測るバッテリーテスターとは若干数値が異なりますが(バッテリーテスターの方が高い数値になる)、目安にはなるでしょう。

 満充電の場合は12.8Vの表示となり、12.5V位になると大体半分位と考えられますので走行充電をしてください。一般的なクルマでは12Vまで下がるとバッテリー上がりの危険が高まります。

 また、測るタイミングはエンジンを切った直後ではなく(直後の温まっている状態だと13Vを超えることも)、少し冷めてから測りましょう」

※ ※ ※

 バッテリー上がりは突然来ることもあり、猛暑を超えた後のバッテリーはとくに健康状態が悪くなっていることが多くなります。

 購入から2年以上経過している場合は早めにバッテリーのチェックをやっておきましょう。

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