雪道走行中に「胸キュン!」 除雪車は「追い越さないで!」その理由とは
くるまのニュース / 2021年2月6日 9時30分
2021年1月19日にSNS上で投稿された1枚の写真が、「除雪車に書かれたメッセージに心温まる」として話題となっています。雪道走行中に除雪車と遭遇した際の驚きの光景とはどのようなものなのでしょうか。
■「そんな謝らなくて良いよ!」 除雪車が「遅い」を雪文字でお詫び…その真相は?
2021年1月19日にSNS上で投稿された1枚の写真が心温まる光景として話題となっています。
それは、村上悠也(@u8murakami)さんが「許せる」というツイートと共に、投稿された除雪車両の後ろに積もった雪を利用して書いた文字で「おそいよ」「ゴメン」という特殊車両だからこそスピードが出せないことに対しての注意喚起を後続車に知らせてくれるものです。
この投稿で、「これは許せる」「ほっこりした」といった声が多く寄せられ、21.2万件のいいねと3.5万件のリツイートがされており、現在も拡散され続けています。
投稿者が住む青森県では、2021年1月19日当日は強い冬型の気圧配置となっており、各地で風雪が強まり、青森地方気象台は一時下北に大雪警報、西北五に波浪警報が出されていました。
また、吹雪による影響で県内各地の道路で渋滞が発生し、交通機関も乱れが発生する事態が相次いでいました。
そんななか、投稿された除雪車両は、当時の積雪量から発生する渋滞の苛立ちすらも緩和するような1枚といえるでしょう。
そもそも除雪車両は、道路の除雪を主な仕事として利用される特殊車両のひとつで、降雪量が多い地域などでよく目にする「除雪トラック」に加え、「除雪グレーダ」と呼ばれる除雪専用車両があります。
除雪トラックは、トラックの最前方に刀の付いた装置(プラウ)を装着しており、道路上の雪を端に寄せることで除雪し、後続車が安全に走行できるようにする車両です。
除雪グレーダは、運転席下にあるブレードを利用して雪を削り取り、道路の端に寄せることができる車両で、積雪量が多く凸凹になった路面を整地する事を目的として利用されています。
この車両は、除雪をするための車両として作られていることから、通常のクルマと比べてスピードを出すことができません。
平均的なスピードは30km/hから40km/hとなっており、必然的に渋滞となってしまうケースがあります。
しかし、除雪車両がいるからこそ、安全、安心に道路を走行することができ、今回の投稿された写真を見ると、改めて除雪車両のありがたみや、存在意義を実感することができるといえるでしょう。
■除雪車両を追い越しすることはNG?
除雪車両は、後方掲示板に追い越し禁止と表示させ走行している車両もあり、追い越しは通常禁止とされています。
原則、除雪車両が作業している場合は車間距離をとって走行するようにとされています。
NEXCO中日本でも、雪氷作業車を見つけた場合には、安全のために十分な車間距離をとり、作業車を追い越さず走行するよう呼びかけています。
作業車の後ろの路面は整地されていることから、雪道や凍結路を走行するよりも格段に安全に走行することができます。
また、除雪グレーダは硬い雪をブレードで砕き、端に寄せる車両となっていることから、追い越しをする場合は、その硬い雪の破片が車両のボディに当たり、クルマに傷がつく可能性や、端に寄せた雪にハンドルを取られて事故に繋がる可能性も考えられます。
ほかにも、雪を除雪する以外に凍結防止剤を散布している除雪車両は、後方の掲示板に「凍結防止剤散布中」や「車間確保」という表示をしており、そういった車両とは十分な車間を空けて走行するようにしましょう。
雪道で凍結防止剤が散布されている路面を走行した後は、凍結防止剤による下回りの錆を予防するために、洗車をした方が良いといわれています。
除雪中の追い越しはNG! (写真はイメージ)
除雪車両の追い越しについて、NEXCO中日本の広報担当者は以下のように話します。
「通常、除雪車両は右からななめに3台連なっておこなう『梯団除雪』という作業方法で除雪をしています。
この場合ですと追い越すことは物理的に不可能です。
緊急時に2車線あるうちの1車線のみが除雪車両が動いている場合もありますが、もう1車線は雪で走行できないため、必然的に除雪車両の後を走行することになるといえるでしょう。
除雪車両の後ろはクルマが溜まりやすく渋滞になりやすいといえますが、積雪の時期では減速走行のため全体的に走行速度が落ちているので、除雪車両だけが渋滞の原因ではないと思います」
※ ※ ※
NEXCO中日本では、除雪や凍結防止剤散布、つらら落としなどを作業している雪氷作業箇所を24時間リアルタイムで確認できる「除雪NAVI」というWEBサイトがあり、これを利用することで、よりスムーズに高速道路を走行することも可能といえます。
除雪車両は、雪国や降雪量の多い地域では当たり前のような存在となっていますが、今回の投稿でありがたみや存在意義を改めて実感することができるといえるでしょう。
速度は除雪をする為に遅くなってしまう車両ですが、無理な追い越しはせず、きちんと車間を空けて走行するようにしましょう。
【訂正】記事初出時よりタイトル・本文一部修正致しました。
(2021年2月6日 10:24 くるまのニュース編集部)
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