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ハリアーやスカイラインが新型コロナ対策に有効!? 車内をクリーンに保つ最新装備

くるまのニュース / 2021年2月8日 14時10分

新型コロナウイルスが猛威を振るい続けるいま、換気や空気清浄など、これまでにもあった機能ですが、今後のクルマ選びではますます重視されるかもしれません。そこでは、車内の空気環境にこだわるクルマを紹介します。

■「ナノイー」を採用するトヨタと「プラズマクラスター」の日産&ホンダ

 新型コロナウイルスが猛威を振るい、私たちは新しい生活様式を余儀なくされています。

 自粛が要請され少なからず窮屈な思いを強いられていますが、その一方で人類はワクチンの開発に挑むなど科学の力でこの難局を乗り越えようとしています。

 そうした新型コロナ対策のひとつとして注目を集めているのが、空気浄化や換気にまつわる技術。

 狭い空間に複数人数が乗るなど「密」になりがちなクルマにも関係する分野で、これからのクルマ選びにおいてひとつのポイントになるかもしれません。

 換気や除菌といった車内の空気環境にこだわったクルマには、どのようなものがあるのでしょうか。

 2020年6月にフルモデルチェンジしたトヨタ「ハリアー」は、高級サルーンのような快適性を備えるクロスオーバーSUVとして、瞬く間にヒット車となりました。

 予防安全技術「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備され、コネクティッドサービスにも対応。さらに、ドライブレコーダーのような前後方録画機能のついた「デジタルインナーミラー」をトヨタ初搭載するなど、現代のクルマとして求められる先進機能も盛り込まれています。

 そんな新型ハリアーのトピックのひとつに、パナソニックの「ナノイーX」発生装置が市販車として初採用(Sグレードを除く)されたことがあげられます。

「ナノイー」とは空気中の水に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの微粒子イオンで、さまざまな物質に作用しやすいOHラジカル(高反応成分)を含みます。

「ナノイーX」はナノイーの10倍の量のOHラジカルを含み、よりいっそうの除菌効果が期待できるとされています。

 どんなに高機能な装備を採用したとしても空気は目に見えないので、コストをかけてもユーザーに訴求しにくい部分ですが、それでも最新のナノイーX発生装置を採用するのは、「感性品質」を重視する現行ハリアーらしいところといえるでしょう。

 また、日産「スカイライン」は、「プラズマクラスター」搭載オートエアコンを採用しています(GTグレードを除く)。

 現行スカイラインといえば、ハイブリッド車にハンズオフ機能を含む先進運転支援技術「プロパイロット2.0」が搭載されていることや、405馬力を発生するハイパワーな3リッターV型6気筒エンジン搭載の「400R」が注目されていますが、快適な室内を実現する装備を採用していることも見逃せないポイントです。

 このプラズマクラスターは、イオン濃度を高めることで空気浄化力の向上に加え、さまざまな効果が期待できるシャープの技術です。

 空気中の水分に高電圧を加えるパナソニックのナノイーに対し、こちらは水にプラスの電荷を、酸素にマイナスの電荷を与えることで、水素のプラスイオンと酸素のマイナスイオンを発生するというもの。

 スカイラインのエアコンでは、送風中はプラズマクラスター機能が常時作動し、高濃度プラズマクラスターイオンをエアコンの吹き出し風に含ませることで、除菌とともに内装に染みついた匂いの低減が期待されます。

※ ※ ※

 軽自動車の販売ナンバー1を誇るホンダ「N-BOX」にも、シャープのプラズマクラスターを採用。

 標準仕様の「EX」と「EXターボ」グレード、そしてカスタム仕様の全グレードに装備されました。

 また、エアコンのフィルターに重ねて設置することでウイルスを減少させる「くるますく」も、ディーラーオプションで用意されています。

■走れば走るほど空気が浄化される「マイナスエミッション」を実現!?

 室内をキレイに保つだけではなく、空気清浄機能まで備えるのが、トヨタ新型「MIRAI(ミライ)」です。

 トヨタが世界初の量産型燃料電池車(FCV)として2014年に発売したミライは、水素の化学反応によって発電した電気でモーターを駆動してクルマを走らせるという仕組みを採用しています。

吸入した空気を綺麗にして排出する「空気清浄システム」を備える新型「ミライ」吸入した空気を綺麗にして排出する「空気清浄システム」を備える新型「ミライ」

 2020年12月に登場した現行モデルは2代目にあたり、「このクルマはいい、本当に欲しい」と思われる未来のプレミアムカーが開発時の目標。

 水素を使用する燃料電池車であることを前提としながらも、その大きな目標を達成するためにほとんどゼロから再設計したといっても過言ではないほど、初代モデルとは別のクルマに進化しました。

 新型ミライは、それまでの前輪駆動から後輪駆動になったことや4人乗りから5人乗りへ変更されたこと、航続距離は約850km(WLTCモード)の達成に加え、エモーショナルなスタイリングやハイレベルな運転支援システムなど、たくさんのトピックスがある先進的なモデルですが、なかでも注目したいのが空気清浄機能です。

 ナノイーX発生装置が搭載されて室内がクリーンに保たれるだけでなく、発電のため走行時に空気を取り入れるという燃料電池車ならではの特徴を活かし、吸入した空気を綺麗にして排出する「空気清浄システム」を採用しています。

 つまり、普通のクルマで排気ガスが出るように、ミライからは綺麗になった空気が出るということで、走れば走るほど大気(外気)が浄化されるのです。

 トヨタはゼロエミッションの先をいく新概念「マイナスエミッション」と呼称していますが、環境に配慮した未来のプレミアムカーにふさわしい機能だといえます。

 また、アメリカのEVメーカーであるテスラは、「モデルX」の空調システムに「生物兵器防衛モード」を備えました。

 モデルXが採用するHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルトレーションシステムは、病院や宇宙産業の空気濾過システムをヒントに開発され、花粉やバクテリア、汚染物をシャットアウト。

 生物兵器防衛モードをオンにすると室内の気圧が上がり、空調システム以外からの外気の侵入が防がれ、室内は高機能なフィルターを通した空気だけで満たされます。

 ちなみに、汚染レベル1000μg/m3という危険なほどの悪環境でおこなったテストでは、2分もしないうちに探知できないほど低いレベルまで下がったそうです。

 モデルXは、自動運転「オートパイロット」や狭いスペースでも上に開閉できる「ファルコンウィングドア」を採用するなど個性的なピュアEVですが、その室内は手術室と同じレベルのクリーンな空気で車内が満たされているというわけです。

※ ※ ※

 2020年7月、パナソニックは「帯電微粒子水が新型コロナウイルスの抑制に効果がある」との実験結果を公表しました。帯電微粒子水は空気中の水に高電圧を加えると生成されるもので、つまりはナノイーの技術です。

 一方のシャープも2020年9月に「プラズマクラスター」技術で空気中に浮遊する新型コロナウイルスの減少効果を実証したことを発表しました。

 どちらも専用の機器で限られた環境下でおこなわれた実験結果のため、パナソニックは「今後、個別の商品でのウイルス抑制効果の実験を検討する」、シャープは「過度な期待は禁物」とコメントするなど、まだまだこれからの段階といえるでしょう。

 しかしながら、なかなか先の見えない新型コロナ対策において、ひと筋の光明であることは間違いありません。クルマの車内での有効性は未知数ですが、試してみて損はないはずです。

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