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フォグランプなぜ一部で廃止傾向? デザイン性向上も安全面は問題なし? フォグの存在意義とは

くるまのニュース / 2021年4月14日 9時10分

近年の一部モデルでは、フォグランプの採用自体を廃止しているケースが存在します。なぜ、安全面において搭載したほうが良いといえるのに、フォグランプが廃止されているのでしょうか。

■かつては上位グレードの証ともいえた? フォグランプのいま

 かつてクルマのフォグランプといえば、高級モデルや上級グレードに標準装備されるアイテムという傾向がありましたが、その後は徐々にフォグランプの標準化が進んでいます。
 
 しかし、最近では高級モデルや上級グレードであってもフォグランプを採用していないモデルも見かけます。なぜ採用しないようになったのでしょうか。

 フォグランプの正式名称は「前部霧灯」といい、霧や雨、降雪時などに視界を確保するために使用するもので、色は白色または淡黄色、かつすべて同一の色を使用することと定められています。

 なお、かつては淡黄色を使用するクルマが多く存在しましたが、最近ではLEDライトが普及したこともあり白色を採用するモデルが多く見られます。

 このように、基本的には前方の視界を良好にする目的として採用されることが多く、ほとんどの国産車では標準装備またはオプション装備として採用されています。

 しかし、近年のセダンなどではそもそもフォグランプが採用されないケースもあるようです。

 最近のモデルでは、レクサスが2020年に大幅改良をおこなった「LS」や「IS」では、歴代モデルでフォグランプを採用していたものの最近では採用されていません。

 また、マツダでは徐々にフォグランプの採用を減らしているようです。

 2019年に第7世代商品群として登場した「マツダ3」や「CX-30」、2020年に登場した「MX-30」などはフォグランプを採用していません。

 マツダ車において、フォグランプを廃止した先駆け的存在となるのが、2018年5月にマイナーチェンジをおこなった「アテンザ(現マツダ6)」です。

 フォグランプの採用背景について、マツダの担当者は次のように説明していました。

「マツダ6では、新たに『アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)』というLEDブロックを20分割に細分化したものを採用しています。

 これにより、ハイビーム照射性能と配光性能を進化させ、より緻密な照射範囲のコントロールを実現しました。

 このALHがフォグランプの機能を統合していることもあり、これまでのようなフロント下部に配置していたフォグランプを採用していません。

 また、デザイン面としてフロントデザインはそのクルマを第一印象を決める重要な部分ですので、フォグランプの有無でそのデザインの自由度が大きく変わります。

 そのため、フォグランプを気にせずデザイン出来るという部分ではデザインするうえではやりやすいかもしれません」

※ ※ ※

 一方でトヨタの一部モデルでは、新たなフォグランプとしてふたつの色を切り替えられる「バイカラーLEDフォグランプ」を採用しています。

 トヨタが採用しているバイカラーLEDフォグランプ(切り替え式)は、保安基準第33条に適合した「ホワイト(5600ケルビン)」と「イエロー(2800ケルビン)」の2パターンの発光色を実現。

 2018年12月にマイナーチェンジした「プリウス」にトヨタ初として採用され、2019年4月に発売された「RAV4」にも採用されるなど、運転シーンに応じて配色を変えられるということからさまざまなニーズに対応可能です。

 また、RAV4などアウトドアなどで悪路走行が想定されるモデルではフォグランプは重要な役割を持っているほか、このようなモデルではデザイン的にも重要なアイコンとなるなど、そのクルマの個性によっても採用方針は異なるといえます。

■フォグランプの意義に変化ある一方で増える「デイライト」とは?

 近年のヘッドライトはさまざまな機能を有しています。なかでも見て目上での大きな変化は「デイライト機能」です。

 デイライトは、昼間から常時点灯することで、対向車や歩行者・自転車に対して存在をアピールし、被視認性を向上することで交通安全に役立ちます。

 日本では、2016年10月に国土交通省が「道路運送車両の保安基準」の一部改定する際にデイライトの搭載が解禁されました。

デイライトを採用するモデルが増えてきた(画像:トヨタ「クラウン」)デイライトを採用するモデルが増えてきた(画像:トヨタ「クラウン」)

 なお、国土交通省の定める条件として、クルマの前面部に取付けることができる白色のライトとし、眩しすぎないように光度1440cd(ロウソク1440本分)以下で左右対称に取付けることとされています。

 デイライトの採用背景について、トヨタは次のように話します。

「元々、『クラウン』では早い段階でオートライト機能を採用しています。

 当時も安全に対する意識があったことで、日中の明るい段階から点灯するように設定にしていましたが、お客さまから『必要ない』という声を頂き、一時期辞めておりました。

 その後、改正されデイライトというものが普及し始めていることから、その後のモデルには順次採用されています」

※ ※ ※

 デイライトは、イグニッションをONにすると常時点灯(白色)する仕組みとなり、昼夜を問わずクルマの被視認性を向上させる目的があります。

 また、ヘッドライト関連では「オートライト機能」の義務化など近年では安全面の観点から法改正などが進んでいます。

 今後、ランプ技術向上や新たな法改正などにより、今後フォグランプの存在がどのように変化していくのか注目です。

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