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クルマの上で車中泊がブーム!? 3密避けてキャンプ気分が楽しめるルーフテントの需要倍増

くるまのニュース / 2021年6月2日 7時10分

新型コロナ禍のなか、3密を避けたレジャーとしてキャンプを楽しむ人が増えていますが、最近ではクルマの屋根にルーフテントを載せてそこで寝泊まりするスタイルが人気だといいます。

■3密を避けて“ルーフでキャンプ”が人気に

 クルマのルーフでキャンプ気分を楽しむ、いわゆる「ルーフテント」が日本でもじわじわと人気が出てきました。

 ルーフにテントを張るという発想は、1950年代からイタリアなど欧州の小型車・中型車向けで始まったとされています。

 欧州では国境を越えて長期のバカンスを楽しむ風習がありますが、屋外での宿泊に対して、小型モーターホーム(キャンピングカー)をけん引するケースが一般的です。

 一方ルーフテントは、冒険心をもってワイルドな車中泊体験を望む人たちが脈々と受け継いできた、欧州型のクルマの文化だといえます。

 そうしたなか、近年はクルマでのアウトドアが趣味として幅広い層に普及し、人との差別化を図るためにルーフテントに対する関心が高まり、欧州の自動車メーカーの間ではルーフテントの取り扱いを始める動きが出てきました。

 たとえば、BMW MINIでは2017年からAUTOHOMEブランドのAirTopルーフテントをカントリーマン(日本のクロスオーバー)でオプション設定しています。

 BMWによると、BMW本社のデザインチームと協業し、MINIの商品コンセプトとの融合を図ったといいます。

 このほか、アメリカではトヨタ正規ディーラーでYAKIMAブランドのルーフキャリアやルーフテントを取り扱っており、「ハイランダー」などのSUVのほか、「タコマ」や「タンドラ」などのピックアップトラックの荷台にルーフテントを装着するケースもあります。

 日本でもルーフテントに対する需要が伸び始めており、海外から各種の輸入品を販売。また、国内ブランドではEasy Camperなどがあります。

 今回、自動車量販店ジェームス246玉川店(神奈川県川崎市高津区)で開催された、ルーフテントの展示発売会を取材しました。

 駐車場の一角に、各自動車メーカーのミニバンが並んでおり、それぞれ違ったタイプのルーフテントを装着していました。

 この近隣に本拠地があり、今回の展示販売会を企画した株式会社マッツ社長の松本浩さんは、「弊社は産業機器や工具などの総合商社なのですが、8年前からルーフテントの販売を始め、最近では月1回ペースでこうした会を催しています」といいます。

 最近の市場動向については「コロナ禍となり、販売数がそれまでの2倍程度に一気に伸びました」といいます。顧客からは、やはり3密回避や家族で気軽にキャンプを楽しみたいといった声が多いようです。

 装着するクルマの種類については、今回も展示が多いミニバンはもちろん、軽自動車向けに購入する人が多く「キャンピングカーには興味があっても、なかなかそこまで踏み切る気持ちにはならないが、いま所有しているクルマでなにかやってみたい」という需要が高まっているそうです。

■新車販売店でオリジナルキャンピングカーを企画・販売する動きも加速

 今回展示されていたルーフテントは、ルーフに対して直立するタワータイプや、ルーフキャリアが開いてガスダンバーによって展開するタイプ、電動で開閉するタイプ、形状が三角形のタイプなどがあり、車幅とほぼ同じ状態で設営できます。

 これらは乗降するためのハシゴを含めて、駐車場1台分のスペースで使うことが可能です。

クルマの上で寝泊まりできるルーフテントクルマの上で寝泊まりできるルーフテント

 このほか、ルーフに対して横方向に広がり床面積がさらに大きくなるタイプは、駐車場スペースを約2台分使うことになります。

 実際、それぞれのタイプに登ってテント内の雰囲気を体感してみましたが、外から見ているより中に入ったほうが空間を広く感じます。個人的には、ダブルサイズでゆったりと過ごしたいと思いました。

 これまで多くのルーフテントを取り付け、販売してきた松本さんは「通常ルーフキャリアは2本ですが、ルーフテントの種類やクルマ側のキャリア取り付け方法によって、補強するためキャリアを弊社オリジナルで製作しています」と、本業の産業機械や工具分野でのノウハウを活かしているとのことです。

 ルーフテントで気になるのは車高です。立体駐車場で入庫可能な車高は2.1mの場合が多いため、車種によってルーフテントの種類が変わる場合があります。

 松本さんによると、一般的なルーフテントは収納した際の厚みが35cm前後の場合が多く、薄いタイプでは25cm前後、またキャリア部分が10cm前後とのこと。立体駐車場を利用する場合は、高さ制限を考慮してルーフテントを選ぶ必要があります。

 日本でのアフターマーケットや欧州市場での一部自動車メーカーの動きは、日本の自動車メーカーに対してどのような影響があるのでしょうか。

 このところ、全国各地のトヨタ正規新車販売店では「ハイエース」や「タウンエース」を使ったオリジナルキャンピングカーを企画・販売する動きが加速しています。

 これら販売店のなかには、すでにルーフテントを社外品として販売しているケースもあります。

 今後、ルーフテントの人気がさらに高まると、さまざまなブランドの正規新車販売店で、ルーフテントの取り扱いが増えていく可能性が考えられます。

 そのうえで、自動車メーカーとしても、ルーフテントを装着した場合の車両の安全性、商品の耐久性などを総合的に評価する必要が出てくるでしょう。

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