真冬は軽油の凍結に注意! ディーゼル車ユーザーは「知っておくべき!」 意外と知らない軽油の種類
くるまのニュース / 2021年12月29日 14時10分
ディーゼル車の燃料は軽油ですが、寒さが厳しくなる時期だと凍結する恐れがあるといいます。これにはどういった理由があるのでしょうか。
■ディーゼル車は燃料の凍結に注意!?
ディーゼル車は軽油を燃料としていますが、冬になると凍結する恐れがあるといいます。
ガソリンスタンドでは、クルマ用の燃料としてレギュラー、ハイオク、軽油の3種類が販売されています。
そのなかで、軽油はさらに5つの種類に分けることができます。
日本工業規格の発表する「JIS K 2204:2007軽油」の資料によると、軽油は「特1号」、「1号」、「2号」、「3号」、「特3号」に分かれており、それぞれ流動性能が異なるといいます。
外気温で使用できる目安は「特1号:+5度以下」、「1号:-2.5度以下」、「2号:-7.5度以下」、「3号:-20度以下」、「特3号:-30度以下」となっており、3号、特3号だとマイナス20度、30度まで対応しています。
特1号や1号では凝固する温度が低いため、冬の寒い時期であればすぐに凍結してしまう恐れがあります。
軽油の凍結について、JAFの広報担当者は以下のように話します。
「軽油にはさまざまな成分が含まれており、地域や季節に応じた等級があります。
比較的温暖な地域で給油した軽油を寒冷地で使用すると、凍結してしまうおそれがありま す。
ディーゼル車で寒冷地を走行する際は、お出かけ先で給油することをおすすめします」
※ ※ ※
このように、軽油の種類によって凝固する温度が異なるため、季節や時期によって扱われている軽油の種類が異なります。
前出の資料内の軽油使用ガイドラインによると、北海道、道南、中部山岳、東北、関東、北陸、山陰、東海、近畿、山陽、四国、九州、沖縄の13地域にて、推奨される軽油の種類が記載されています。
4月から11月にかけては全地域で2号、1号、特1号となっており、夏の8月の時期は全地域で特1号が推奨されています。
一方で12月から3月にかけて道南、中部山岳、東北地域では3号、1月から3月にかけて寒さの厳しい北海道では、特3号が推奨されており、寒冷地では凍結しない種類の軽油が用いられています。
しかし、地域によって推奨されている軽油の種類が異なり、関東や近畿では2号、北陸や山陰では1号が推奨されています。
仮に関東のガソリンスタンドで給油をおこなってから、長野県や岐阜県などの中部山岳地方へ向かった場合、気温の変化や突然の降雪に見舞われた際には燃料が凍結してしまう可能性が考えられます。
このため、寒冷地や積雪地にディーゼル車で出向く際には現地で販売されている軽油を給油することで凍結する可能性が軽減できる可能性があります。
■軽油以外にも気をつけたい!冬場に凍る恐れがあるものとは
また、ディーゼル車に使われる軽油は冬の時期は凍結に気をつける必要があります。
このほかにガソリン車などに共通し、冬の寒い時期には凍結する可能性があるものに関して、前出のJAFの担当者は以下のように話します。
「軽油のほか、冷却液やウィンドウウォッシャー液も凍結するおそれがあります。
冷却液が凍結することで、エンジンがオーバーヒートする可能性があり、ウィンドウウォッシャー液が凍結した場合は前方の視界が確保できず大変危険です」
冷却水(LLC:ロングライフクーラント)も凍結対策必須!(画像はイメージ)
フロントガラスやリアガラスの汚れを取って視界を確保するウォッシャー液は、寒さの厳しい寒冷地では凍結する可能性があるといいます。
またエンジンを冷却する冷却液(LLC:ロングライフクーラント)も凍結する恐れがあるため、凍らないように凍結対策をしておく必要があるといえます。
※ ※ ※
寒冷地では、こうした液体が凍結しないように濃度が高いものが販売されています。
寒冷地ではもちろんですが、関東など気温の変化が少ない地域から降雪地域などにクルマで訪れる際には注意が必要といえるでしょう。
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