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車の「オルガンペダル」って一体ナニ? デメリットもあり? 近年採用増加もかつては“高級車の証” 知っておきたい注意点は

くるまのニュース / 2024年1月26日 11時10分

近年、多くのクルマに採用される「オルガン式ペダル」は、何が特徴なのでしょうか。

■かつては「高級車の代名詞」 最近は普及価格モデルにも装備

 アクセルペダルはクルマを発進・加速するために踏み込むもので、ハンドルやブレーキペダルなどとともに、クルマの操作系統で重要な役割を持ちます。
 
 そんなアクセルペダルですが、近年は「オルガンペダル(オルガン式ペダルとも)」が採用されるケースが増えています。どういった特徴があるのでしょうか。

 通常のアクセルペダルは「吊り下げ式アクセルペダル」といい、上からぶらさがるように設置されており、フロア(床面)とは接続されていません。

 これに対し、オルガンペダルはフロアから「生えた」構造となり、床が支点となっています。名称の通りオルガンのペダルのような見た目をしています。

 オルガンペダルの採用車は主に高級車がほとんどで、トヨタ「クラウン」や「センチュリー」、日産「スカイライン」といったモデルや、メルセデス・ベンツやBMWなどのドイツ車の多くでも装備される傾向にありました。

 しかし近年ではトヨタ「プリウス」や「RAV4」、SUV「ハリアー」、EVの「bZ4X」などの普及価格帯の車種にも採用されるなど、吊り下げ式から切り替える車種も増えています。

 また、マツダは2012年発売の「CX-5」から採用がはじまり、現在ではコンパクトカー「MAZDA2」をはじめ全車に装備しており、カタログや公式サイト等ではクルマの特徴のひとつとして、オルガンペダルを訴求していることもあります。

 では、オルガンペダルにはどのような利点があるのでしょうか。

 トヨタの車両開発者は過去の取材で、「オルガンペダルは足全体で踏めることによって自然なアクセルワークができるほか、ペダルを踏む動作が足を動かす動作と一致するため、長距離のドライビングでも疲れにくいためです」と説明しています。

 フロアを支点にしてペダル上部が奥へ倒れる構造となっていることから、アクセルを踏み込む際の、かかとを支点に足先を屈曲する動作が、ペダルの先端が車両前部へ倒れる動線と一致します。

 こうした自然な足先の動きを行うことから、長時間の運転でも疲れにくい上、かかとがフロアに接地することで足全体がズレにくいため、微細なアクセルワークも可能ということです。

 また、吊り下げ式のブレーキペダルとは形状が大きく違うことや、足の疲労が抑えられることから踏み間違いを防止する効果もあるといいます。

 一方で、デメリットもあります。

 マニュアルミッション車のスポーティなシフトダウン操作である「ヒールアンドトウ」時では、右足先端でブレーキを踏みつつ、かかとでアクセルを踏むという動作を行うため、ペダル形状が異なれば操作しづらくなります。

 また、これまで多くのクルマで吊り下げ式が採用されていたこともあり、慣れていなければ不自然に感じたり、かえって疲れてしまうこともあるかもしれません。

 さらに、フロアから固定されている構造により、ペダル周囲にゴミが溜まりやすいという点もデメリットといえそうです。

 こうした点からも、クルマの買い替えなどでオルガンペダルが装備されたモデルが視野に入っている場合は、一度運転してみて確かめてみることも必要だといえます。

※ ※ ※

 なお、一部のモデルではグレードによって吊り下げ式とオルガンが異なる場合もあったり、通常はオルガンが標準も、寒冷地仕様オプションを選択すると吊り下げ式に変更となるケースもあるため、確実にチェックしたほうがよいかもしれません。

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