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徳島名産「阿波藍」新規栽培の担い手求む 東みよし町「伝統を後世に伝えたい」

共同通信 / 2024年3月4日 7時3分

藍染めされたハンカチを手にする「藍師」の吉田愛二さん=徳島県東みよし町

 徳島名産「阿波藍」の原料となる植物「アイ」の産地、徳島県東みよし町が、伝統を後世に受け継いでいこうと栽培に挑戦する人を募ったところ、新たな担い手が生まれつつある。栽培軒数は一時1軒にまで落ち込んだが、栽培のこつやアイ作りの魅力を伝えるなど町の取り組みが実った。(共同通信=米津柊哉)

 阿波藍は江戸、明治時代に藍染めの染料「☆(草カンムリに染)」として全国を席巻。アイを発酵させて作る☆(草カンムリに染)は製造工程で腐りやすかったが、徳島で技術改良され安定的に品質の良いものが作れるようになった。

 藍染めされた衣服は日本中に広がり「ジャパンブルー」と称された。

 県によると、アイの収穫量はピークの1903年度には約2万2千トンあった。しかし、より安価な化学染料の普及とともに衰退し2021年度では70トン(推計)だった。

 「伝統の藍を後世に伝えるため増産したい」。1月下旬、東みよし町が開いた栽培説明会で、担当者が町民ら約20人に呼びかけた。

 ☆(草カンムリに染)を作る職人「藍師」の吉田愛二さん(71)が刈り取ったアイを粉にする「藍こなし」のこつを伝授。終了後には種を配った。

 東みよし町の生産量は多くはないものの、2016年度には栽培軒数が1軒に減ったのを機に説明会を開始。育てたアイで自ら染め物を作れることや生産分を藍師に全量買い取ってもらえることもあり、2023年度は9軒に増えた。ただ、生産量回復はまだ途上だ。

 3年前に栽培を始めた同町の丹田生子さん(75)はもともと野菜を生産していたがアイに転換。野菜と違い栽培が簡単だといい「作るのが楽しい。植えっぱなしで楽だ」と声を弾ませた。

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