トーマス・スタフォード氏死去 米宇宙飛行士

訓練中のスタフォード宇宙飛行士＝1965年8月（米航空宇宙局提供・AP＝共同）

　トーマス・スタフォード氏（米宇宙飛行士）米メディアによると18日、南部フロリダ州の病院で死去、93歳。肝臓がんを患っていた。冷戦下の75年7月、米宇宙船アポロの船長として、地球の周回軌道上でソ連の宇宙船ソユーズとのドッキングを成功させ、両国間の一時的な緊張緩和の象徴となった。

　30年、米南部オクラホマ州生まれ。空軍パイロットなどを経て、62年に航空宇宙局（NASA）の宇宙飛行士に選出。月面着陸実現に向けた訓練として宇宙での作業を2人共同で行うジェミニ計画、月面に有人宇宙船を着陸させるアポロ計画に加わり、計4回の宇宙飛行を経験した。

　69年5月のアポロ10号でも船長を務めた。