量子コンピューターの大規模化を支える材料評価技術
共同通信PRワイヤー / 2025年1月16日 0時0分
低温高周波部品の開発に必須な材料パラメーターを極低温から室温の範囲で高精度に決定
ポイント
・ 4 K(-269 ℃)から300 K(27 ℃)の温度範囲で高周波基板材料の評価を実現
・ 3つの材料パラメーター(比誘電率・誘電正接・導電率)を同時に評価可能
・ 低温域で使用する高周波部品の高密度化に貢献
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202501142811-O1-rM6LL7a9】
概 要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT) 荒川 智紀 主任研究員、計量標準総合センター 物理計測標準研究部門 加藤 悠人 主任研究員、昆 盛太郎 研究グループ長は、極低温環境下における高周波基板材料の電気的特性を評価する技術を開発しました。
世界中で開発が進められている量子コンピューター、とりわけ、超伝導回路を用いた方式のものでは、極低温中の量子ビットの制御・読み出しを行うために極低温と室温の間で高周波信号を伝送します。そのため、大規模な量子コンピューターを実現するには、低温環境下で動作する高周波回路の高密度化が不可欠です。このとき、高周波部品の実装に使用される基板材料などの電気的特性が、回路全体の高周波特性に大きく影響します。しかし、それらを低温環境下で評価する技術がありませんでした。
今回、室温付近で高精度な高周波基板材料の評価に利用される平衡型円板共振器法を応用し、4 Kから300 Kの温度範囲での電気的特性を決定づける3つの材料パラメーター(比誘電率・誘電正接・導電率)を精密に評価する技術を開発しました。本技術は低温域で使用する高周波部品の集積化や高密度フラットケーブルの開発を加速させ、大規模量子コンピューターの実現に貢献します。
この技術の詳細は、2025年1月15日(米国東部時間)に「Applied Physics Letters」にEditor's Pickとして掲載されます。
下線部は【用語解説】参照
※本プレスリリースでは、化学式や単位記号の上付き・下付き文字を、通常の文字と同じ大きさで表記しております。
正式な表記でご覧になりたい方は、産総研WEBページ
( https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250116/pr20250116.html )をご覧ください。
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