どう使うか分からない『ドラクエ』珍武器 「おおばさみ」はイラストを見ても謎

■時々物議をかもす『ドラクエ』の珍武器特集

　国民的RPG「ドラゴンクエスト」シリーズに登場する武器。どれも名称とイラストからワクワクするものばかりです。こうした『ドラクエ』武器のワクワク感を増してくれたものが公式の説明書、そして攻略本「公式ガイドブック」に描かれたイラストたちでした。このイラストのおかげで、同じ剣のなかでも「ドラゴンキラー」のように手にはめて使うものがあることも分かり、没入感がぐっと高まったのです。

　さて、こうした武器のなかにはイラストの力を踏まえてもなお「どう使えば良いのかわからない」シロモノがあります。この記事では冒険者が「脳内インパス」を唱えまくったであろう、珍武器とその使い方をそれぞれ見ていくことにします。

　例えば『IV』に登場した「ぎんのタロット」。名称から魔法アイテムかと思いきや、ミネア専用の「武器」でした。戦闘中に使えばタロットカードらしく、占いでさまざまな効果が発揮されます。

　ではこのタロットカードを「武器」としてどう使っているのかといえば、戦闘中はなんだか切りつけているようなエフェクトであり、タロットのふちで以って相手を傷つけているようです。早い話が占い道具であり、これは……おしゃれな手裏剣と言っても過言ではありません。

　また、やや似たような珍武器だと『III』のリメイク版に「はがねのはりせん」という、武器が登場。「はがね」の無駄使いな気がしてならないこちら、ビジュアルは私たちがイメージするあのハリセンを「はがね」で作ったものに他なりません。ご存じの通り通常のハリセンは音が響くようになっていますが、「はがねのはりせん」は別段そういう特徴はなく、ただ相手を殴打します。果たして、開閉式だったかどうかは私たちの想像に委ねられているのです。

　珍武器のなかで、最も衝撃を与えたのが「おおばさみ」でしょう。そのまま大きなハサミを両手で開閉……かと思いきや公式ガイドブックのイラストを見てみると違うのです。それこそ「ドラゴンキラー」と同じく腕に装着するタイプ。ヒジに当たる部分よりハサミが突き出しており、片方の刃を腕の動きで開閉する仕組み、とみてよいでしょう。武器だけでなく使い方までわざわざイラストで示されている点からしても、疑問の声が多かったに違いありません。

　ところが、この「おおばさみ」。『X』で登場したときにはデザインが一新され、ハサミ型の剣という扱いになりました。

　ここまで「どう使えば良いのか分からない」珍武器を特集してきました。使い方とビジュアルがつながらない武器、みなさんのなかにもありませんか？

（片野）