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ちょい憧れる? ドラクエ世界の「変な場所で暮らす隠者」の魅力 「井戸」「孤島」

マグミクス / 2023年12月10日 20時10分

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■「ストーリー」に関係のない、ただただ「孤独ライフ」を楽しむ隠者も

 超人気RPG『ドラゴンクエスト』シリーズには、ストーリー、戦闘システム、BGM、モンスターやキャラクターのビジュアルと、ゲームを盛り上げる要素は数えきれぬほどあります。そのなかで端役ながらも「これぞドラクエ」という奥深さを演出してくれているのが、必ずどこかにはいる「辺鄙なところで暮らす老人」ではないでしょうか。

 プレイされたことがある方ならば、具体的に「ここ!」とまでは浮かばずとも「井戸の底」「山奥の小屋」「洞窟のなか」など、人気のない場所に暮らしている彼らの姿が思い浮かんだのではないでしょうか。人の世を捨て、孤独のなかに暮らす隠遁生活という、寂しくもどこか憧れてしまう「ドラクエ隠者」たちの世界に足を踏み込んでみましょう。

 ストーリーに関係してくる代表的な隠者でいえば、『ドラゴンクエストIII』で北の氷原大陸「グリンラッド」の一軒家にひとりで住んでいた老人です。氷原のなかに1マスだけ草原があり、そこに入ってさらに進むとポツンと一軒家があります。まさに、「隠者の家」です。

 ところが話しかけてみると、老人は案外気さくな人で「へんげのつえ」を「「ふなのりのほね」と交換して欲しいと言ってきます。交換してあげて再訪すると、「変幻」して楽しむ姿が目撃できました。

 長い長い隠遁生活のなか、孤独の境地に達しているかと思えば、やはり刺激には飢えていたのでしょう。いずれにせよ彼がどうしてここにいるのか、なぜ「ふなのりのほね」を持っているのか、その謎にドラマを感じざるを得ません。彼が歩んできた人生の奥行きが、じんわり浮かび上がります。

 また『ドラクエ』でたびたびお目にかかる、山奥にある「木こりの家」にも孤独な男が住んでいます。『ドラクエIV』の第5章では、主人公の村の近くに位置する小屋に、随分とツンデレな木こりの男が飼い犬と静かに暮らしていました。また『ドラクエVII』でも、最初の島であるエスタード島の南西に動物たちと暮らす木こりの男がいます。どちらも決して人嫌いというわけではないのですが、独居生活を謳歌している様子でした。

 さてここまで紹介してきた「ドラクエ隠者」はあくまでもストーリーに関わってくるのですが、なかにはほとんど本筋に寄与しない隠者もいます。『ドラクエIV』では海原に囲まれた孤島に、イエティとひっそり暮らしている老人がいます。数年間は人と話していない、まごう事なき隠者です。

 一応、「地獄の帝王の城」があったという話を聞くことはできますが、一体なぜ彼がこのような生活をしているのかは不明のままでした。主人公(プレイヤー)と互いに影響を与えない存在こそ、想像の余地を広げてくれるのです。

 さらに隠遁ぶりを徹底して、「井戸の底」で暮らす老人も少なくありません。『ドラクエVI』では、フォーン城の北に位置する井戸のなかでその隠者を確認できます。普通にベッドがあり、タンスがあり、台所まで完備していました。

 湿気さえ我慢できれば、我慢できればの話ではありますが、なかなかご機嫌なワンルームです。老人も別に人嫌いなわけでもなく、「昔はここに塔があった。夢だと砂漠に真ん中に塔がある」と、夢とも現ともつかぬ話をしてくれます。

 歴史的にも「隠者」という存在は、宗教的な文脈で崇められてきましたが、こと「ドラクエ隠者」においては、宗教色はなく気ままに孤独な隠遁ライフを楽しんでいるように思えます。とはいえ、ここまで読んで「今すぐ全てを捨てて井戸の底で暮らしたい」と思われた方は、一旦横になられた方が良いかもしれません。

(片野)

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