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「ありえない」「コスプレ大会」の非難から大逆転! マンガ実写化に成功したドラマとは?

マグミクス / 2024年3月20日 20時10分

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■最高視聴率25%超え! 興行成績年間1位の実写化大成功作品とは?

 映画、ドラマを問わず、マンガの実写化はとても難しいものです。とはいえ、すべての実写化が失敗しているわけではありません。今回は実写化が成功したと思われるドラマを紹介していきたいと思います。

●『JIN-仁-』

 村上もとか先生のマンガ『JIN-仁-』を原作とするドラマは、2009年と2011年の2期にわたって「日曜劇場」(TBS系)で放送され、第1期は平均視聴率19.0%(最高視聴率25.3%)、第2期は平均視聴率21.3%(最高視聴率26.1%)と大成功を収めました。

 物語は、幕末の江戸にタイムスリップした脳外科医、南方仁の活躍を描くというものです。薬も医療器具も足りないなか、難病に立ち向かって人びとの命を救おうとする仁を演じた大沢たかおさん、ヒロインの咲役の綾瀬はるかさん、坂本龍馬役の内野聖陽さんをはじめとした出演陣の熱演が視聴者の胸を打ちました。

 興味深いのは、ドラマオリジナルの要素として、仁の恋人である未来(中谷美紀さん)が登場して物語と深くかかわったこと、仁と咲の恋愛描写が大きく増えていたことです。昨今、原作にない恋愛要素を入れることは実写化最大のタブーとされていますが、本作では膨らませる形で自然にストーリーに練り込まれていました。脚本は『義母と娘のブルース』(2018年)、『大奥』(2022年)などを手がけた森下佳子さんが務めています。

 江戸時代を再現したオープンセットをはじめとする「日曜劇場」らしい潤沢な物量の投入、豪華なキャスティングによる熱演、巧みな脚本が揃ったことで、質的にも高く評価されたドラマとなりました。

●『ROOKIES』

 森田まさのり先生のマンガ『ROOKIES』を原作としたドラマは、2008年にTBS系で放送され、平均視聴率14.96%(最高視聴率19.5%)を記録しました。また、2009年に公開された映画『ROOKIES -卒業-』は興行収入85.5億円と、同年の邦画・洋画全体で興行成績が第1位となるメガヒットとなっています。

 ドラマの主題歌であるGReeeeNの「キセキ」もデジタルセールスが760万を記録するなど、実写化によって視聴率以上に大ブームを巻き起こした作品として記憶されています。

 物語は、落ちこぼれの不良たちが集まった野球部の躍進を描くというものです。成功の要因は、なんといっても旬のイケメン俳優を大量にキャスティングしたことでしょう。野球部顧問の川藤を演じた佐藤隆太さんをはじめ、野球部のメンバーには市原隼人さん、小出恵介さん、城田優さん、中尾明慶さん、桐谷健太さん、佐藤健さんらが顔を揃えました。

 同じくマンガ原作を実写化した学園ドラマ『GTO』は、1998年に放送されて大ヒットしています。2012年にリメイクされたほか、今年の春に『GTOリバイバル』が放送される予定です。

 また、『ごくせん』は2002年、2005年、2008年と3シリーズにわたって放送されました。2018年に放送された『今日から俺は!!』も、大きな話題を巻き起こしています。不良が登場する学園マンガの実写化は、成功例が多いと言えるでしょう。

■10シリーズも制作された実写化大成功作品とは?

●『孤独のグルメ』

原作マンガ『孤独のグルメ』1巻(扶桑社文庫)

 久住昌之先生原作、谷口ジロー先生作画によるグルメマンガ『孤独のグルメ』は、2012年に放送された第1シーズンから、実に10シリーズを数える大ヒット作品です。大晦日に放送されるスペシャルドラマは、もはや恒例となっています。本作の井之頭五郎役で連続ドラマ初主演となった、松重豊さんの代表作としても知られるようになりました。

 原作は2巻しかありませんが、原作の雰囲気を知り抜いたスタッフが独自に店を選ぶことで、原作にないオリジナルエピソードを制作し続けられるようになりました。原作への理解度の高さが、成功につながっていると言えるでしょう。

 ほかにも、小林薫さんが主演した『深夜食堂』、西島秀俊さんと内野聖陽さんが主演して映画化もされた『きのう何食べた?』など、グルメマンガの実写化ドラマは成功例が多いように感じます。

●『幽☆遊☆白書』

 これまで数多くのマンガが実写化されてきましたが、学園マンガ、グルメマンガなどは成功例が多い一方、アクションやファンタジーをテーマにしたマンガは実写化と相性が悪いと考えられてきました。日本の映画、ドラマの予算や規模では、原作マンガのアクションやファンタジーの世界観を再現しきれないことが多かったからです。

 そんななか、新しい流れを切り開いたのが、2023年にNetflixが制作したドラマ『幽☆遊☆白書』です。冨樫義博先生による原作マンガは、霊界を舞台に主人公たちがアクションを繰り広げるもので、1992年にアニメ化もされて大ヒットしましたが、実写化は難しいと思われてきました。Netflixが実写化を発表した際も、「ありえない」「コスプレ大会」などと、原作ファンを中心に非難が巻き起こりました。

 ところが、潤沢な予算と5年の歳月をかけて完成した作品は、Netflix週間グローバルTOP10のテレビ・非英語部門で1位を獲得するなど、世界的に高い評価を得ています。アクションの激しさとVFXの完成度の高さ、北村匠海さんや綾野剛さんら主演陣の熱演などが成功要因として考えられます。話数が5話と短かったことに対する批判などもありましたが、おおむね成功作と考えていいでしょう。

 高い人気を誇る原作マンガほど、実写化は難しくなります。それでも実写化にトライして、成功を収める作品も皆無ではないのもまた事実です。原作への理解度とリスペクト、イメージに合ったキャスティング、巧みな脚本と的確な演出、潤沢な予算と規模などが噛み合って、はじめてマンガの実写化は成功するのです。原作者はもとより、原作ファンにとって、原作マンガはとても大切でかけがえのないもの。実写化に挑戦するなら、そのことを肝に銘じた上で行ってほしいものです。

(大山くまお)

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