【漫画】最愛の彼と離れ離れに！ 失意のなか出会った情熱的な「人生の最推し」とは？

■万葉集の恋の歌が自分の気持ちとリンクする

　大学生の時、大好きな人と付き合いだしたものの、その直後に彼が海外留学し、ふたりは離れ離れに。抜け殻のような日々を送っていたある日、大学の講義で先生が朗読した万葉集の一節が心に刺さり……。

　たぬ￡ポンドさん（@tan_uk_ijiru）が自身の万葉集との出会いについて描いた『人生の最推しとの馴れ初めを書きました』がTwitterで公開され、恋心を情熱的に歌い上げる万葉集の歌の数々に、読者から「わかりみが深い」「昔から人の心は変わらないんだな」「万葉集を読んでみたくなった」などの声があがりました。

　作者のたぬ￡ポンドさんに、お話を聞きました。

ーーたぬ￡ポンドさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　昨年まで英国に住んでいたのですが、そこでの育児や生活を絵日記で残し始めたのが、徐々にコミックエッセイになっていった感じです。

ーー『人生の最推しとの馴れ初めを書きました』のエピソードをマンガで公開しようと思ったきっかけはありましたか？

　Twitterの育児アカウントの中で「#推しは夫」という素敵な夫のろけタグがはやったんです。その流れに乗ろうと思って……でもそのままズバリで描いても面白くないし、人はいずれ裏切る可能性があるので（笑）、絶対永遠に私の人生に寄り添ってくれるであろう、最愛の万葉集のことを描くことにしました。

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　このマンガきっかけで「万葉集買いました」「読んでみます」というコメントに心踊りました。布教が成功して満足です。

たぬ￡ポンドさんの作品も掲載された、アマビエ作品集『みんなのアマビエ』発売中（扶桑社）

ーーTwitterではさまざまなアマビエの絵を描いて公開なさっています。アマビエの作画でこだわった点などありましたら教えて下さい。また、2020年5月17日に発売されたアマビエの作品集『みんなのアマビエ』にも作品のひとつが掲載されているとのことですが、掲載された作品をご紹介いただけますか？

　フォロワーさんからリクエストを募って、いろんな国や地域のご当地モノを食べるアマビエさんを描いていたところ、扶桑社さんの『みんなのアマビエ』企画にお声がけいただきました。海外在住の方からのリクエストの時はその国の言葉で「無病息災」を入れ、日本国内の地域からの際も特産をそこかしこに散りばめて描いています。本に載せてもらったのは熊本のフォロワーさんからのリクエストのアマビエです。何が描き込まれてるか絵の中から探してみてください。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　小さな子供がいるので精力的にたくさんの量は描けないのですが……Twitterでは、今後は万葉集の歌もたまに紹介できたらなと思います。noteの方では、過去に描いた、異国の地でつわりにのたうちまわるマンガも週1程度で公開しているので、よければそちらもご覧ください。

（マグミクス編集部）