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『東リベ』ヒットの理由は過去作にあった! 和久井健が貫く主人公像とは?

マグミクス / 2021年9月24日 14時10分

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■花垣武道・白鳥龍彦・鷲尾一期に共通するポイント

「週刊少年マガジン」にて2017年13号から連載中の作品『東京卍リベンジャーズ』(著:和久井健)。2021年4月からTVアニメが放送され、2021年7月には実写映画も公開されて興行収入43億円のヒット、累計発行部数も3200万部を突破した今一番勢いに乗っている作品のひとつです。

 この記事では作者・和久井健先生が描いた過去作を振り返りながら『東京卍リベンジャーズ』の人気の理由を紐解いていきます。

 まず、和久井先生のデビュー作で2005年から2013年まで「週刊ヤングマガジン」で連載された『新宿スワン』。実在したスカウト会社を舞台とした、和久井先生本人が体験した出来事にフィクションを交えて描いた物語です。

 続いて2015年から2016年にかけて「週刊少年マガジン」で連載された『デザートイーグル』。この作品は和久井先生が「ヤングマガジン」から「少年マガジン」に移り一発目に描いた作品です。東京・歌舞伎町を舞台に主人公・鷲尾一期がID偽造という闇ビジネスを生業としている鷹見沢林檎の母の復習を遂げるために悪と立ち向かっていく物語。

 これらの作品の主人公を比較していくと、『新宿スワン』の主人公・白鳥龍彦は単純で後先を考えない勘違いな性格で、ひとりで突っ走る場面が多い3枚目。『デザートイーグル』の主人公・鷲尾一期は、女の子にはめっぽう甘いが自分の考えを曲げない強い正義感を持った少年。そして『東京卍リベンジャーズ』の主人公・花垣武道は、ボロアパートで暮らすダメフリーターだが、未来を変えよう信念を持って行動するキャラ。……と、どの主人公を見ても人間的にダメな部分を持っているけれど、仲間思いで自分の信念に沿って行動するといった点が共通しています。

 これは、他の人気マンガを見ても言えることのひとつですが、主人公がいかに読者の共感を誘うかが重要です。和久井作品の主人公には共通して“性格的にダメな部分”が描かれているので、読者が感情移入しやすくなっています。

 次に主人公のキャラクターデザインを見ていきます。こちらも共通しているのは、主人公が外見的に「イケメン」ではないという点です。主人公というキャラをイケメンに描きすぎないことで、他のキャラを立たせると同時に、印象的なシーンでよりかっこよく見せることができていると言えます。

 和久井先生はインタビューで「そのキャラクターが作品の中で、どんな役割を持つのかを考えてからキャラクターを作る」と回答していました。『新宿スワン』ではスカウト業界、『デザートイーグル』では裏社会、『東京卍リベンジャーズ』ではタイムリープ、とテーマは違いますが、前述したようにどの作品も和久井先生が描いている主人公像は似ています。ヤンキー・アングラをテーマとした作品で人気を獲得してきた和久井先生。『東京卍リベンジャーズ』のヒットは過去作から一貫して描いてきた主人公のかっこよさが要因と言えるのではないでしょうか。

(井上椋太)

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