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もっと評価されるべき? オリジナルアニメ映画の良作4選。たった1人で作り上げたSFも

マグミクス / 2021年12月2日 16時10分

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■「オリジナルはつまらない」なんてことはない!

 アニメ映画『アイの歌声を聴かせて』が2021年10月29日に公開されました。本作は主人公であるポンコツAIのシオンと、彼女が試験として送り込まれた高校のクラスメイトたちによる物語。土屋太鳳さん演じる天真爛漫なシオンを中心としたミュージカルシーンや、近未来SF的な要素も盛り込まれたエンターテイメント作品です。

 そんな『アイうた』は、公開から1か月ほど経った現在はSNSを中心に話題となり、映画レビューサイトでも軒並み高評価を得ています。しかし、公開当初はあまり動員が芳しくなく、「映画のオリジナルアニメは、有名監督のもの以外は厳しいのでは」という声も見られました。

 確かに2021年のアニメ映画のヒット作を振り返ると『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』や『名探偵コナン 緋色の弾丸』などは有名シリーズの続編ですし、『竜とそばかすの姫』も細田守という人気監督の新作でした。とはいえ、もちろんオリジナルの良作アニメ映画も近年にはたくさん存在します。今回はそのなかから厳選して4作品をご紹介します。

●『サイダーのように言葉が湧き上がる』(2021年7月22日公開)

アニメ映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』ビジュアル (C)フライングドッグ/サイダーのように言葉が湧き上がる製作委員会

『サイダーのように言葉が湧き上がる』で描かれるのは、郊外のショッピングモールで出会った、コミュニケーションが苦手な俳句少年とコンプレックスをマスクで隠す少女ふたりの青春模様。わたせせいぞうを彷彿させるポップなビジュアルと巧みな演出で、ストレートなボーイ・ミーツ・ガールストーリーが紡がれます。

 当初は2020年5月の公開予定でしたがコロナ禍の影響で延期となり、2021年の、作品の舞台と同じ夏にようやく公開となりました。その結果、作中における花火のように、今年の夏を鮮やかに彩ったのです。本作はNetflixで11月22日に配信が始まったばかり。もちろん冬に観ても、サイダーのように爽やかな口当たりは変わりません。

■『モルカー』以上のすごみを感じられるストップモーションアニメ

●『JUNK HEAD』(2021年3月26日公開)

アニメ映画『JUNK HEAD』ビジュアル (C)2021 MAGNET/YAMIKEN

 2021年はTVアニメ『PUI PUI モルカー』のヒットでストップモーションアニメが脚光を浴びましたが、本作『JUNK HEAD』も同年を代表するストップモーション作品です。生殖能力を失い滅亡に向かう人類を救うために、マリガンという人口生命体が支配する地下世界を主人公パートンが冒険します。

 不気味ながらユーモラスな雰囲気の映像、そして作り込みのすさまじさは、2021年4月からYouTubeで公開されている13分超の本編冒頭映像を少しでも観ればわかるはず。

 また監督・原案・キャラクターデザイン・撮影・照明・音楽を兼任する堀貴秀さんが、ひとりで作り始めて7年の歳月をかけて完成させたという、狂気じみた制作エピソードも本作の特筆すべき点でしょう。

 海外ではすでに高い評価を得ているものの、国内では未見の人も多いはず。公開から半年以上が経過し上映劇場は限られていますが、観られる環境にある人は必見です。

●『空の青さを知る人よ』(2019年10月11日公開)

アニメ映画『空の青さを知る人よ』ビジュアル (C)2019 SORAAO PROJECT

『アイうた』の青春要素に心がくすぐられた人におすすめしたいのが、『空の青さを知る人よ』です。ただし、こちらはほんのりビターテイスト。秩父で暮らす17歳のあおいと31歳のあかねの姉妹と、あかねのかつての恋人である慎之介、そして突如過去からやってきた18歳の「しんの」による四角関係の物語が展開します。

 本作は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『心が叫びたがってるんだ。』に連なる秩父三部作の3作目として作られ、前2作を手掛けた超平和バスターズ(監督の長井龍雪さん、脚本家の岡田麿里さん、キャラクターデザイン・総作画監督の田中将賀さん)によって制作されています。三部作それぞれにストーリー的なつながりはなく、さらに「三部作で一番!」というファンもいるため、他作品を知らない人でも気軽に観てみましょう。『空の青さを知る人よ』は、dアニメストア、Amazon Prime Video、U-NEXTなどで観ることができます。

●『HELLO WORLD』(2019年9月20日公開)

アニメ映画『HELLO WORLD』ビジュアル (C)2019「HELLO WORLD」製作委員会

「この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る」というキャッチコピー通り、驚きの展開が待っているのが『HELLO WORLD』。アニメファンには『正解するカド』や『バビロン』の脚本で知られる小説家の野崎まどさんによる物語を、『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の伊藤智彦監督が映像化しました。

 本作は2027年の京都に暮らす男子高校生・直実の前に、10年後の未来から来た自分を名乗るナオミが現れたところからスタート。そこから恋愛とSF、そしてド派手なアクションがからむ物語がスピーディに展開していきます。『アイうた』のライトなSF要素やヒロインのかわいらしさに惹かれた人、そして爽快なアクション映画を観たい人におすすめです。『HELLO WORLD』は、dアニメストア、Amazon Prime Video、バンダイチャンネルなどで観ることができます。

 これからもオリジナルストーリーのアニメ映画はたくさん作られていくでしょう。『アイうた』や今回紹介した作品と同じく、ややもすると埋もれてしまうかもしれない名作を探しに、映画館に出かけてみてはいかがでしょうか。

(はるのおと)

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