1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ブラジャーを隠しても、ゴミ袋を漁られる? 女性にとって「捨てにくい」下着…メーカーに聞いた、簡単な解決法も

まいどなニュース / 2024年3月5日 7時10分

隠していたらOK? 悩ましい女性下着の捨て方とは…(いらすとや)

隠しながらブラジャーやパンツを捨てても、SNS上では「ゴミ袋が開けられ下着のみ無くなっていた」「見えないよう袋に入れて捨てたのに漁られていた」の声に加えて、盗った男性側がSNSで投稿することも…。

下着メーカーの株式会社ワコール(京都府京都市)がブラジャーの捨て方についてアンケート(※1)を実施したところ、57%が「ブラとわからないよう包んでゴミ箱へ」と回答しましたが、防犯の上では避けたい捨て方です。また、「ブラは捨てにくい」という声も多く、どのように女性下着を処分すればいいのか、メーカー2社に聞きました。

捨てる前に、まずは素材ごとに分別を

下着メーカーのグンゼ株式会社(大阪市北区)に処分方法について聞いたところ、防犯対策には「下着とわからないくらいに切り刻んで捨てることをおすすめします」とのこと。

運営するサイト「着ごこち+プラス」では、『知ってそうで知らない?!ブラジャーやショーツの正しい捨て方』と称し、処分方法を詳しく紹介しています。

<ブラジャーの分別方法>
①ブラジャーをひろげ、ワイヤーが入っている箇所に、取り出しやすい深さまで生地ごとハサミを入れる。
②切れ目からワイヤーをすべて抜き出す。
③ホックの部分、アジャスターの上部分・下部分にハサミを入れ、切り離す。
④ブラジャーからワイヤー、ホック、アジャスターを切り離せたら完成。

ショーツも金属やビーズがついている場合は、ブラジャー同様切り取って分別し、素材ごとに地域の分別ルールに従って捨ててください、とのことです。

また、グンゼでは、分別後の下着の再利用もおすすめしているそう。ブラジャーのパッド部分は水まわり汚れの掃除グッズとして利用したり、牛乳パックの底に詰め込んでから使用済みの油を入れたり、水分を吸収する機能として利用することが可能。綿素材のインナーは雑巾や油汚れのふきとり用にもなり、こちらも細かく切れば水まわりの掃除に適しているそうです。

メーカー問わず回収する「ブラリサイクル」を実施中

ただ、「捨てることには抵抗が」「分別が面倒で捨てにくい」という方も多く、ワコールが運営するサイト「聞きたくても聞けない、下着のホンネ『ブラパン』」でも、「かなりぼろぼろになるまでタンスの中に。どう捨てていいのかわからなくて」「一人暮らしなので、防犯の意味もあって下着や洋服を捨てるのに結構注意を払っています」「下着処分が怖い」といったブラ処分にまつわる様々なホンネの悩みが挙げられています。 

ワコールではこういった「ブラは捨てにくい」という女性の悩みを解決すべく「ワコール ブラリサイクル」という活動を2008年から実施。

洗濯済みの不用なブラジャーを紙袋やビニール袋に入れて封をし、「ブラリサイクル」実施店舗のスタッフに渡すだけ。中を見られることなく安心安全にブラジャーを引き取ってもらえる仕組みになっています。そしてなんと他社製品でも回収OKとのこと!

この「ワコール ブラリサイクル」の詳細について、ワコール広報の久保優果さん、平塚恵子さんにお話を伺いました。

お客様の「ブラは捨てにくい」の声に応えて16年目

――2008年の活動開始から今回で16年目を迎えるそうですね。

ブラジャーは、繊維と金属、プラスチックなどが混ざって作られた特殊な製品であり、廃棄分別についても地域行政によって分類が異なることから「ブラは捨てにくい」というお客様のお声がありました。そこで、不用になったブラジャーを回収・リサイクルする環境保全の一環としてスタートしました。

ワコールとしては、お客様に商品を長くご愛用いただくことが、サステナブルな消費につながると考えており、品質の高い商品づくりやお客様に合った商品の提案を行っています。それだけでなく、不用になったブラジャーの取り扱いについても企業の責務であると考え、このリサイクルに取り組んでおります

――どのくらいの量が集まっているのですか?

2022年10月~2023年3月の期間で、総重量24.1トン(ブラジャー枚数換算約241,000枚)を回収しました。

――預けたブラジャーはどうなるのでしょうか?

お預かりした状態のまま開封されることなく、回収された店舗よりワコール流通センターへ送られます。厳重な管理体制のもと、「BRING(※2)」 提携リサイクル工場へと運ばれ、一次分別後、細かく粉砕され、ワイヤー等金属部分を磁石で取り除いて再生プラスチックになります。

――他社製品のブラジャーは?

お客様の「他社のものもリサイクルに出したい!」という要望にお応えし、2012年から他社商品の回収も行っております。毎年取っているアンケートなどでも「他社製品も引き取ってもらえるのでありがたい」というお声を多数いただいております。

――実際に「ブラリサイクル」を利用した方からの感想は?

「助かる」「毎年利用したい」「これからも続けてほしい」「処分方法に困っていたので安心して預けられる」といった好意的なお声がたくさん届いております。

――ブラジャーがどのような状態になったら買い替え(リサイクル)を?

お持ちのブラジャーの「つけごこち」と「ブラジャーそのもの」をチェックしてください。まず、「つけごこち」ですが、「体を左右にひねるとカップが胸から浮く」「両腕を振ると、胸のお肉が脇からはみでる」「手を挙げてバンザイをすると、ズルッとブラがずれあがる」といった状態になるかどうかを確認してみてください。

また、「ブラジャーそのもの」については、「見た目がくたびれている」「ワイヤーが変形している」「サイドのメッシュゴムが伸びたり、薄くなっている」「カップがしわしわでへこんでいる」といった点を見ていただければ。いずれかにあてはまるようであれば、身体へのフィット感や素材の着心地が変化していると考えられるため、買い替え時のサインとなります。

――ショーツやキャミソールなどを処分するタイミングは?

着用や洗濯などによる摩擦によって毛玉ができている状態や、引っ掻きによって糸の一部が表面に出てきてしまっているような状態、ほつれ、穴あきなどが見られる場合は替え時の目安となります。こういった状態になってしまいますと、本来のインナーとしての機能を十分に発揮できなくなってしまっていますので買い替えをおすすめしています。

そして、ブラジャー以外の下着に関しましては、「ワコール ブラリサイクル」では回収をしていないため、中が透けない袋などに入れてお住まいの地域の分別方法に合わせて捨てていただければと思います。

――なかなか捨てられない下着類、整理してみます!

一人でも多くの方に「ワコール ブラリサイクル」を知っていただき、ぜひ活用していただきたいです。

◇     ◇

「ワコール ブラリサイクル」は、例年10月~3月末の期間で開催しており、今回の回収期間は3月31日(日)まで。また、店舗に行かずとも「ワコールウェブストア」でリサイクルチケット(572円、送料別)を購入すれば、チケットを貼り付けた専用回収袋が自宅に到着。不用なブラジャーを入れて封をしたものを専用回収袋に入れ、郵便ポストか郵便窓口で出せば完了です(リサイクルチケットの販売は3月24日(日)まで、投函は3月31日(日)まで)。

下着の処分方法、とりわけブラジャーに関しては、からだにとって重要な衣類でありながら性的な象徴にもなることも多く、様々な視線が向けられる現実があります。各社で多様な提案や取り組みを進めているのでぜひお試しを。安心して心置きなく新しい下着を手に取りたいものですね。

※1「聞きたくても聞けない、下着のホンネ『ブラパン』」のWACOAL MEMBERSによるアンケート調査より

※2「BRING」…役目を終えた身近なモノを資源にリサイクルする企画。再生プロダクトの製造・販売をする株式会社JEPLANが運営。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください