リボ払いの仕組みとは？メリットや注意点を知って賢く使おう！

クレジットカードで支払いをするときには、リボ払いを選ぶことができます。テレビやインターネットなどでリボ払いのマイナスな情報を見聞きすることもありますが、リボ払いの仕組みや注意点を理解して利用すれば、便利な支払方法のひとつとなり得ます。ここでは、リボ払いの仕組みやメリット・注意点などを詳しく解説します。

リボ払いとは

リボ払いは正式にはリボルビング払いといい、クレジットカードの支払方法のひとつです。クレジットカードで支払った金額や回数にかかわらず、あらかじめ設定した金額を毎月支払う方式なので、家計管理に役立ちます。

リボ払いの仕組み

リボ払いは、毎月支払う元金または毎月の支払額を自由に設定して支払う仕組みです。クレジットカードでいつもより高額な買い物をしたとしても、月々の支払元金または支払額はリボ払いの設定金額となるため、返済負担が一気に大きくなる心配はありません。

 

支払元金または支払額は自分で設定できますが、あまり少額に設定しすぎると支払い回数が増えてその分手数料がかかり、支払総額が大きくなる可能性があります。

リボ払いの手数料

リボ払いを利用するときには、利用残高に応じた手数料が発生します。支払いを重ねるごとに利用残高が変わるため、手数料も毎月変動します。

 

手数料の年利はクレジットカードにより異なりますが、15.0％程度に設定されているのが一般的です。

 

例として、楽天カードのリボ払いで3万円を利用し、毎月元金を5,000円ずつ返済する場合の手数料をシミュレーションしてみましょう。楽天カード「ショッピングリボ払い返済シミュレーション」で試算します。

楽天カードのリボ払いで、3万円の元金を毎月5,000円ずつ返済した場合のシミュレーション

楽天カード: ショッピングリボ払い返済シミュレーション

1回支払うごとに利用残高が5,000円減るため、手数料も徐々に減額されているのがわかります。

 

※楽天カードのリボ払いに関する詳細はこちら
※楽天カードのご利用可能額の照会はこちら（楽天e-NAVIへ）
※楽天カードのカード会員規約ページはこちら

リボ払いの方式

リボ払いには「定額方式」「残高スライド方式」「定率方式」の3種類があり、クレジットカード会社により採用している方式が異なります。

 

それぞれの特徴を見ていきましょう。

定額方式

定額方式は、利用残高にかかわらずあらかじめ設定しておいた金額を毎月支払う方式で、「元金定額方式」と「元利定額方式」の2種類があります。

元金定額方式

元金定額方式は、支払元金を設定し、利用残高に応じた手数料をプラスして支払う方式です。例えば、毎月元金を1万円ずつ支払う場合、1万円プラス手数料が支払金額になり、手数料が変わると毎月支払金額が変動します。

元利定額方式

元利定額方式は、元金と手数料を含めた金額を設定する支払い方式です。例えば、毎月の支払金額を1万円に設定した場合、元金と手数料をあわせた金額が1万円になります。

 

最初は毎月の支払金額に占める手数料の割合が大きくなりますが、支払回数を経るごとに元金の比率が高くなっていきます。

残高スライド方式

残高スライド方式は、リボ払いの利用残高に応じて毎月の支払金額が変動する支払い方式です。

 

例えば、「利用残高が10万円以下の場合、毎月の支払金額は1万円」「20万円以下の場合は毎月の支払金額は2万円」といったように支払金額が変動します。利用残高が10万円以下だった人が、リボ払いを追加で利用し利用残高が15万円になった場合、毎月の支払金額は1万円だったものが2万円に変動するという仕組みです。

定率方式

定率方式は、リボ払いの利用残高に一定の割合（定率）を掛けて支払う方式です。利用残高が多いほど毎月の支払金額も大きくなりますが、利用残高が減るにしたがって支払金額は減っていきます。

 

定率が低いと毎月の支払いの負担は軽減されますが、元金が減りにくくなるため支払いが長引く点に注意が必要です。

分割払いとの違いは？

分割払いは、代金の支払いを複数回に分けて支払うときに利用する方法です。基本的に2回払いは手数料が無料ですが、3回以上の分割払いは手数料がかかり、分割数が増えるほど手数料は増えていきます。

 

分割払いもリボ払いと同様に、利用代金に手数料をプラスした金額を支払う点は共通ですが、リボ払いが毎月の支払金額（元金）を指定するのに対し、分割払いは支払回数を指定する点が異なります。

 

また、リボ払いは毎月の利用残高にもとづいた手数料を支払う方法であるのに対し、分割払いは利用金額にもとづいた手数料を分割して支払う方法です。

 

分割払いは支払回数が決められるため支払期間が長引くことはありませんが、リボ払いは設定した支払金額（元金）次第で支払期間が変動するため、支払期間が長引いた場合、手数料の負担が大きくなる可能性があります。その時のお財布事情にあわせて支払金額（元金）を調整し、計画的に利用しましょう。

カードローンとの違いは？

リボ払いとカードローンを「似たもの」と感じている人も多いかもしれません。しかし、リボ払いは「支払方法」であるのに対しカードローンは「借入サービス」であり、内容が全く異なるものになります。

 

カードローンとは、銀行や消費者金融業者などが扱っている個人向けの融資商品で、契約時に決まる利用限度額内で自由に借り入れや返済ができるものです。返済は、借入元金に手数料をプラスして毎月支払います。返済方法だけを見るとリボ払いと似ている点があるため、両者を似たサービスと混同してしまう人もいるのかもしれません。

 

なお、仕組み以外でのリボ払いとカードローンの違いは、手数料率と利用限度額です。一般的にカードローンのほうが手数料率は低く利用限度額が高い傾向にあります。

 

リボ払いの金利はカード会社により異なりますが、15.0〜18.0％程度に設定されているのが一般的です。一方、カードローンでは2.0〜18.0％程度と取扱金融機関により幅があり、利用金額に応じて変動します。

リボ払いのメリット

リボ払いを利用するメリットを、いくつか紹介します。

家計の管理がしやすい

リボ払いは、毎月のクレジットカードの支払金額（元金）を設定できるので、家計管理がしやすいというメリットがあります。支払金額（元金）が毎月大きく変動する場合、お金の準備が負担になったり家計の収支バランスが取りづらくなったりするでしょう。

 

リボ払いで「毎月〇〇円支払う」と決められていれば、お金を準備しやすいです。

大きな支出にも対応できる

リボ払いは利用金額にかかわらず月々の支払金額（元金）は決められた金額なので、高額な買い物をする場合でも翌月の支払金額を心配せずに利用できます。1回払いや2回払いを選んだ場合、翌月・翌々月に支出が多く家計が赤字になることもあるでしょう。

 

リボ払いであれば毎月の支払金額（元金）を自身で設定できるため、支払いの負担が急に大きくなることはないです。

余裕があるときに、繰上げ返済ができる

リボ払いは、お金に余裕のあるときに「繰上げ返済」が可能です。繰上げ返済とは、毎月の決められた支払金額とは別に支払うことで、元金を直接減らせるため支払手数料も少なくできる効果があります。

 

繰上げ返済は一般的に、ATMからの入金や銀行振込、口座からの引き落としなどの方法で行います。ボーナスや臨時収入があったときなどは、積極的に繰上げ返済をすると良いでしょう。

リボ払いの注意点

リボ払いにはさまざまなメリットがある一方で、利用するうえで注意するべきこともあります。リボ払いの注意点を以下で説明します。

手数料がかかる

リボ払いは、利用残高に応じた手数料がかかります。先にも触れたように、カードローンの金利よりもリボ払いの手数料率のほうが高い傾向があるため、コストが大きくなるのが難点です。

 

特に元利定額方式で支払う場合、毎月の支払金額の中に手数料も含まれているため元金が思うように減らず、結果として支払総額が高額になるケースもあります。

支払期間が長くなりやすい

リボ払いは、毎月の支払金額（元金）が低額に設定されることが多いため支払い負担が軽減されますが、支払期間が長引きやすくなります。支払期間が長くなるほど手数料がかさみ、総支払金額が高額になるうえ、支払いが終わりにくい状況になりがちです。支払金額（元金）は毎月設定できるため、余裕がある月は多めに支払う等、ご自身で支払期間をコントロールしましょう。

利用残高を把握しづらくなる

リボ払いは、毎月の支払いをしている間でも追加でリボ払いの利用が可能です。便利ですが現在自分がどのくらいの利用残高なのか把握しづらくなる可能性もあります。定期的に利用明細などで利用残高を把握し、計画的な利用が大切です。

リボ払いの利用方法

リボ払いを利用するには主に4つの方法があります。それぞれの利用方法の特徴を知り、適切なものを選びましょう。

買い物のときに指定する

買い物の利用代金を決済するときに「リボ払いで」と指定すると、リボ払いで対応してもらえます。ネットショッピングの場合は、支払方法の選択時にクレジットカードでリボ払いを選びましょう。

あとからリボ払いに変更する

当初は1回払いなどリボ払い以外の支払い方法を選択した場合でも、あとからリボ払い（※）に変更できるものもあります。会計時には1回や2回払いで支払えると思っても、その後の支出状況により支払いが難しくなったときに便利な支払方法です。

事前に「自動リボ」に設定する

あらかじめクレジットカードの支払方法をすべてリボ払いに設定しておくこともできます。この場合、支払いのときに1回払いを選択しても、「自動リボ」で事前に設定したリボ払いが適用されます。

 

なおクレジットカードによっては対応していないものもあるため、利用したい場合は申し込みのときに対応可能か確認しましょう。不要になったときはリボ払いの設定を解除しましょう。

リボ払い専用のクレジットカードを使う

クレジットカードの中には、リボ払い専用のものもあります。支払方法はリボ払いに限定されているため、自動的にリボ払いが適用されます。

リボ払いの仕組みや注意点を理解して安全に利用しよう

リボ払いは、クレジットカードの利用代金や利用回数にかかわらず、毎月の支払金額（元金）を自由に設定できるため、支払いの負担が軽減され家計管理がしやすいという特徴があります。

 

しかし便利な半面、手数料の負担や支払期間が長引きやすいなどといった注意点もあり、仕組みなどをしっかりと理解したうえでの利用が大切です。

楽天カードでもリボ払いを選べます。会計時のリボ払い指定はもちろん、「自動でリボ払い」や「あとからリボ払い（※）」にも対応しています。支払金額が心配な方は「ショッピングリボ払い返済シミュレーション」で毎月の支払金額などを確認できます。

 

※リボ払いの場合、実質年率15.00％の包括信用購入あっせんの手数料が発生します。また、すべての支払いがあとリボに変更できるわけではありません。一部対象外があります。

 
※この記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しております。