【新NISA高配当株投資】暴落や下落相場に負けない、配当生活を続けるための技術
MONEYPLUS / 2024年4月3日 11時30分
【新NISA高配当株投資】暴落や下落相場に負けない、配当生活を続けるための技術
新NISAで高配当株投資を行えば、税金が一切かからずに、「配当金」という形で不労所得が入ってくる仕組みをつくることができます。もちろん、値上がりして売却した場合の利益も非課税です。
目下、日本株も米国株も好調をキープしていますが、ときに暴落が起こるのもまた相場です。過去には、ITバブルの崩壊、リーマンショック、コロナショックなど暴落相場があったことも事実です。
今後も大きな暴落や下落相場が来ることもあるでしょう。そんな時、新NISAで高配当株投資を行っている場合は、どう乗り越えていけば良いのでしょうか。一緒に考えていきたいと思います。
資産形成のタイミングならば、株価下落時は買い増しを検討する
株価は常に変わるものです。しかし、下落が続くと、その不安に耐えられず、売ってしまいたくなる人も多いでしょう。長期投資においては、その気持ちをぐっとこらえる必要があります。
株価はひとつの要因だけで上下するものではありません。その企業の業績不振で下がっているのか、業界全体が逆風を受けているあおりで下がっているのかでは、評価すべきポイントが違います。
持っている銘柄の株価が下がってきても、好業績や増配であれば保有し、多めに買い増しを検討してもよいかもしれません。好業績、高配当であれば安いうちに多く買っておくことで配当を多く受け取ることができ、いずれ株価が戻ったときにはその差益、キャピタルゲインも多く望めます。
よって、株価の動きを示すチャートは売却のタイミングをはかるものではなく、買い増しの指標として活用しましょう。その際の指標としては、一定期間の価格の平均を示した移動平均線や、近づくと買いが増えるサポートラインなどが有用です。
相場全体が暴落しても配当でしのぐ
通常の株価の上下のなかで、想像していないレベルで株価が暴落してしまうこともあるでしょう。株式市場全体の急激な下落が与える心理的負担は、通常の下落以上に大きいものです。
しかし、慌てて株を売ってはいけません。損失を確定させてしまえば大打撃になる一方で、相場は下がり続けることはなく、いずれ回復してくるからです。過去にどのような暴落があって、どのように回復してきたか知っておくと、冷静に対処できます。
著書「マンガと図解 50歳からの新NISA×高配当株投資」(KADOKAWA)より
暴落は市場全体に大きな影響を及ぼしますが、必ずしも企業そのものの力が失われることを意味するわけではありません。市場が暴落していても業績好調・配当維持、増配であれば回復を信じて保有、買い増しをしておくとよいでしょう。
また、業績自体は好調で配当が出ていれば、暴落時にも収益を出せます。これは高配当株投資の強みのひとつといえます。しかし、業績不調で増配停止、減配であれば、見切りをつけて売ってしまうほうがよいでしょう。
著書「マンガと図解 50歳からの新NISA×高配当株投資」(KADOKAWA)より
定年後の心の安定を保つための投資の心構え
心の安定はお金の安定という背景によって成立する一面があります。お金の安定という面においては、預貯金や変動10年国債といった安全資産を1000万~2000万円ほど持っておくことが挙げられます。
なぜ、安全資産で持っておくかというと、先述したように運用資産には暴落という現象が起こり得るからです。暴落してから回復するまで5年程度続いた例が過去に何度かあり、この間は運用資産の価値も下がっているので、売却すると損失となります。最悪の場合、5年間続く恐れのある暴落期間を乗り切るには、年金だけで生活できるならそれで乗り切り、難しいならば、安全資産を取り崩して乗り切るのがベターでしょう。
著書「マンガと図解 50歳からの新NISA×高配当株投資」(KADOKAWA)より
過去を見ると、暴落が収まったあとは必ず上昇して、暴落前の水準を超えています。ここまで5年を想定して話をしてきましたが、これは最悪のケースで、おおむね3年程度で収束します。こうした事実を学び、備えておけば、心に余裕を持たせることができるでしょう。
保有する株の売却を考える3つのタイミング
株を売却するタイミングとしてまず挙げられるのが、業界全体が縮小するなどして、企業の成長が伸び悩んでいるときです。取り扱う商品のニーズが低下しているにもかかわらず、方向転換できていないような企業は要注意です。
また、不正やコンプライアンス違反があったときも売却タイミングのひとつです。特に現代の世間の目は厳しく、拡散速度も速くなっています。評判が悪化すると株価に大きく影響するので、売却するときはなるべく早く売却しておきましょう。
ほかにも、経営陣の交代による会社の方向性の転換は、売却の可能性を念頭に置いておきたいところです。カリスマ経営者の退陣は、その後の成長戦略に関わることを意識しておきましょう。
いずれにせよ、これらの状況が起こると株価が下落していく傾向にあります。業績の悪化はすなわち配当を出すための純利益の減少ですから減配、優待改悪などにつながり、さらには株価下落を呼び込むので、長期投資には極めて不向きな銘柄となります。
マンガと図解 50歳からの「新NISA×高配当株投資」
著者:頼藤太希・高山一恵
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(頼藤太希)
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