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スペースシフト、衛星データ解析AI技術を地球外知的生命探査(SETI)に応用

マイナビニュース / 2024年4月5日 14時54分

画像提供:マイナビニュース

スペースシフトは4月3日、これまで衛星データ解析分野で培ってきたAIの開発技術を活かして、地球外知的生命探査(SETI:Search for Extra-Terrestrial Intelligence)に挑戦することを発表した。

現在、地球外生命の探索は、火星、木星や土星の衛星などの太陽系内での生命の兆候を探す探査計画、系外惑星の大気の分析などを通して行われている。そして、人類と同等かそれ以上(少なくとも恒星間通信を行える技術を有する)の地球外知的生命の探査としては、SETIプロジェクトによる主に電磁波を利用した通信の監視がある。

地球外知的生命体というと、フィクションや都市伝説として一笑に付してしまうかも知れないが、SETIはれっきとした科学だ。地球外知的生命体からの信号や通信を探索し、捕捉することを目的とした取り組みである。古くは1960年に行われた「オズマ計画」などまで遡ることができ、現在も米国のSETI研究所などにより続けられている。しかし、今のところは地球外知的生命体からの信号はキャッチされていない(1度だけ、自然の電波とは思えない強い信号である
通称「Wow!シグナル」が1977年にキャッチされたが、それが何だったのか結論は出ていない)。

SETIでは主に通信の監視を行うため、地上および宇宙に設置された、宇宙空間からのさまざまな電磁波を捉える一連の望遠鏡・受信機が利用されている。人類と同等かそれ以上の技術力を持つ地球外知的生命体が天の川銀河にどれだけ存在しているのか、それとも存在していないのかは不明だが、仮にいたとしても、その母星などから発信された電波は、恒星間を超えて地球に届くまでに大きく減衰していることだろう。それに対し地球は今や、テレビ、ラジオ、スマートフォンや携帯電話、無線通信など、電波にあふれた世界だ。それに加え、太陽などが発するような天然の電波もあり、そうした圧倒的に強力なノイズにあふれた状況下で、微かな地球外知的生命体からの電波を探し出すのは容易ではない。

そこで活躍が期待されるのが、同社が特異とする解析AI。同社は、これまで地球観測衛星から得られるデータの解析を目的として、さまざまなAIの開発を行ってきた。中でも、合成開口レーダー(SAR)を利用した地球観測衛星のデータ解析技術については、元データとなる電波の波形そのものから変化検知を行うAIを開発済みだという。今回のプロジェクトでは、そうした電波の解析技術を、SETIに応用するとする。

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