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メディアビジネスの改革を進める電通の新組織「MCx室」を徹底解剖

マイナビニュース / 2024年4月26日 7時0分

この「メディアと広告主」「メディアと生活者」という2つの視点を通して、5つの部が相互に連携することで取り組みを行っているという。

ここまでに挙げられた「AX」や「BX」という言葉は、複雑化・高度化する企業課題に対応するために電通が掲げている新たなコンセプト「Integrated Growth Partner」の中でも、同社が4つの注力事業領域に設定しているものだ。

「AX(Advertising Transformation)は、広告の高度化・効率を実現する広告変革領域、BX(Business Transformation)は、事業成長・企業を実現するビジネス変革領域を指します。MCxの部署としては、特にこの2つがフォーカスされていますが、生活者基点という意味ではCX(Customer Experience Transformation)、DX(Digital Transformation)も含め、4つの領域すべての活用を視野に入れ、ソリューション開発やコンサルティングを行っていきたいと考えています」(林氏)

AIの活用で適切なタイミングに広告を投下する

2024年1月に新設されたMCx室だが、上記したように、2019年から社内プロジェクトとして取り組みはスタートしている。布瀬川氏はこれまでの取り組みの一例として、天候連動など広告主の適切なタイミングで広告を展開する取り組みと、食体験IP(Internet Protocol)×NFT(非代替性トークン)での体験価値向上を目指す「ひとり飯をみんなで楽しむプロジェクト」を紹介した。

1つ目の天候連動など広告主の適切なタイミングで広告を展開する取り組みは、気象データを活用することで広告マーケティングの高度化を実現するというものだ。

「アイスクリームを例に挙げると、暑い日に多く買われるアイスクリームの広告は、当然暑い日に投下することが重要になります。またずっと暑い日よりも、気温差が激しい日に需要が伸びるため、同じコストでもどのようなタイミングで広告を出すかを考えることが重要になります」(布瀬川氏)

これまでは、暑さや寒さといった気象的な要因は、直前にならないと分からず、またテレビCMにおいては直前の差し替えが困難であったが、AIを活用しテレビ広告枠の柔軟な運用を可能にする「RICH FLOW(リッチフロー)」を開発。簡単に適切なタイミングでの広告の差し替えが実現できるようになったのだという。

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