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半導体デバイスを売るから顧客課題の解決を売るへ、ADIが挑むビジネスモデルの転換

マイナビニュース / 2024年4月23日 7時5分

また、ソフトウェアについても将来的にはオープンソースとして自由に使えるようにすることで、幅広いユーザーに活用してもらえる可能性を持たせたいとしている。

ただし、パートナーの存在も継続して重視していくことも掲げており、「ADIとしては尖った、ある機能に特化したソリューション、例えばモーションコントロールだけのボードで、中央のマイコンですべてを制御するのではなく、分散処理として活用してもらうといったイメージ」(須藤氏)と、パートナーとは互いにウィン-ウィンの関係を継続できるとする。

須藤氏は「半導体デバイスを買ってもらうのではなく、顧客が何をやりたいのかを支援していくことを目指す」と語る。特に、日本の顧客に向けては、「いろいろと特色のあるパートナーが出てきていることから、そうしたパートナーと協力していく形で、市場の開拓を図っていきたい」と、自社に足りない部分もそうしたパートナーの力で補い、日本市場特有の顧客課題の解決に挑んでいく姿勢を強調する。

ちなみに、すでに2023年のある展示会で半導体デバイスではなく、開発したボードを活用したデモを行っていたところ、そのボードがどこで買えるのか? と聞かれたこともあるという。2024年に入って、量産販売可能なADI製ボードとして、モーターコントロール(モーションコントロール)、イメージング、エッジAIなどの分野のものが出来上がりつつあるという。実際、4月24日~27日にかけて大阪府のインテックス大阪にて開催される溶接・接合・切断技術の専門展示会「2024国際ウエルディングショー」の同社ブースでは、開発中の自動走行ロボット向けモータコントロールボード「TMCM-2611-AGV」のデモなどを行う予定だという。

半導体デバイスを単に売るのではなく、顧客がやりたいことができるソリューションを売る、という新たなビジネス価値の創出を目指すADI。本当に複雑化する一方の電子機器開発の救いの手となるのか、その動向を今後も注視していく必要があるだろう。
(小林行雄)



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